初心者でも気軽に始められる!水彩画に必要なアイテムと描き方のポイント
公開日:2024.10.24 最終更新日:2024.10.24 忙しい毎日の中で、心のリフレッシュをしたいあなたへ。水彩画は、創造性を刺激し、心を穏やかにする効果も期待できる、おすすめの趣味です。特別な道具は必要ありません。身近なもので始められる水彩画で、自分だけの癒やしの時間を過ごしてみませんか? この記事では、水彩画を始めるための基本的な知識や、美しい水彩画を描くためのコツをわかりやすく解説します。 水彩画とは 「水で溶かして使う、絵の具を用いて描かれた絵」を水彩画と言います。 今使われている水彩絵の具は、18世紀ヨーロッパで誕生しました。紙が未発達の時代から獣の皮を利用して描かれた作品もあります。 水彩絵の具は 大きく分けて「透明水彩」と「不透明水彩」の2種類があります。「透明水彩」は「水彩絵の具」、「不透明水彩」は「ガッシュ」と呼ばれています。 「透明水彩」と「不透明水彩」の違いは「顔料」という色の成分と、糊になるアラビアゴムの配合の違いです。「透明水彩」は顔料が少ないため、下地の透過性が高まっております。「不透明水彩」は顔料が多く、光を通さないため不透明に見えます。 一般的に水彩画は、「透明水彩」を利用した絵画をさします。透明水彩はたくさん塗り重ねるのに適していません。明るくしたい部分を残しながら絵具を塗っていく必要があります。 多めの水で溶いてぼかしたりにじませたり、多様な技法があるのも特徴です。 水彩画の魅力 水彩画の魅力はたくさんありますが、その中でも初心者が感じる魅力を3つを紹介します。 1. 一度は経験したことがあるため、不安が少ない 多くの方が小学生の時に授業で習ったことがある水彩画。手順や道具などがわかっていることも初心者には安心に繋がります。下書きの線を消すことなく色が塗れることも安心材料の一つです。 子どもの頃より、描きたいものや表現方法が変わって楽しめる人も多いでしょう。 2. 道具が手に入りやすく後片付けが簡単 必要な道具は100円ショップで気軽に購入できます。 楽器などの趣味に比べれば費用も抑えられることも魅力のひとつです。後片付けも簡単で、絵の具をしまい、筆とバケツを洗えば終了です。 3. 活用や発表しやすい ハガキに水彩画を描けば、絵葉書としてそのまま作品を使用できますし、SNSで発信して、同じように水彩画を趣味とする仲間と交流できます。中には趣味だった水彩画が仕事につながる人もいるようです。 水彩画は技法の種類も多く表現の幅が広いことも特徴です。自分だけのオリジナルの作品を描けるという魅力もあります。 水彩画を始めるために必要な道具 最初は高価な道具を揃える必要はありません。ここでは初心者が揃える基本的な道具を紹介していきます。 1. 透明水彩絵の具 初心者はまず12〜24色セットを購入するのがおすすめです。 多すぎると色に迷うことも増えていきます。水彩画が本格的な趣味となってから必要に応じて追加していくと良いでしょう 2. 筆 始めのうちは丸筆の10号から12号を1本用意します。号数が大きいほど筆は太くなります。「小さい作品しか作らない」という方は8号ほどの筆でも良いでしょう。その他に2号から6号の筆を1本選びます。初心者であっても筆は最低2本は用意すると便利です。水洗いで簡単に色を落とせますので、油絵と異なり多数の筆は必要ありません。 3. 水彩紙 水彩紙とは、水彩画の技法を表現するために作られた用紙のことです。一般的な画用紙よりも水分による「たわみ」に強く、絵の具の発色も良いことから、初心者にもおすすめです。用紙サイズの種類が多く、自分の描きたい作品に合わせて購入できます。 例えば、F4号は、332mm×242mmで、スケッチブックやキャンパスなどの画材で使われるサイズです。コピー用紙のA4サイズよりも大きく、B4サイズよりも少し小さい、リュックや大きめのトートバッグなどにも入るちょうど良いサイズです。 4. パレット パレットを手に取って描きたい場合は、軽いプラスチック製のパレットが扱いやすいですが、できれば陶器製パレットが、水彩画初心者にはおすすめです。 プラスチック製のパレットは、透明水彩絵の具を弾く性質があるので、混色が難しいためです。陶器製のパレットは深さがあるタイプが多く、透明水彩絵の具を混色しやすい仕様で、重さがあるので、安定感にも優れています。 5. 筆洗・雑巾 筆洗には仕切りがあるものとないものがあります。仕切りが多い筆洗は、色ごとに洗えるので絵の具へ汚れが移りにくい特徴があります。初心者は仕切りがある筆洗がおすすめです。 仕切りがないものは、使い終わった後に洗いやすい反面、水の汚れが絵の具と混ざり影響がある場合もあるためです。 雑巾は、筆の水滴を拭き取るのに使います。古いタオルの方がよく水を吸ってくれるため、新しいものを用意する必要はありません。 水彩画の描き方 道具が揃い「水彩画を描こう」と思っても難しく考えてしまいがちですよね。初心者はスリーステップと考えることで気持ちをラクに楽しく描くことができます。 1. 題材を決め、鉛筆で下絵を描く 最初に、水彩絵の具で描きたいものを決めて、その輪郭や形を、鉛筆で描きます。下絵の段階では細部にこだわる必要はありません。大まかに形をとらえましょう。 2. 絵の具を水で溶いて、筆で塗る 下絵ができたら、パレットに少量の水彩絵の具を置き、適量の水を加えて溶かします。絵の具の濃度や色の濃淡は水で調整可能です。 調節ができたら、下絵の上に色を塗っていきます。背景からではなく、主役の題材から塗り始めましょう。 3. 色を重ねて、乾いたら完成 基本的な色を塗り終わったら、陰影や立体感を出すために色を重ねていきます。 明るい部分には薄い色を、暗い部分には濃い色を重ねることで、立体感や奥行きを表現していきましょう。初心者が色を重ねるときは、最初の色が完全に乾いてから次の色を塗るようにしましょう。色が混ざることなく、キレイな色の重なりが生まれます。 描き終えたら、絵をしっかりと乾かします。 水彩画は乾くと色が定着するので、描きたいものがしっかりと表現できているかを確認することが大切です。気になる細部を修正したら完成です。 水彩画にはたくさんの技法があります。例えば、水を使って色をぼかしたり、混色をしたりすることで滑らかなグラデーションを表現することも可能です。 慣れてきたら、技法を学び、少しずつ作品に取り入れていきましょう。 初心者の題材モチーフ選び 水彩画は下書きに時間がかかると、色塗りへ進めないため、初心者は形がシンプルな題材を選びましょう。まずは水彩画を完成させて自信をつけることが大切です。 最初はみかんやりんご、なしなど、球体のものを選びましょう。立方体など奥行きのあるものに比べて、描きやすいためです。 花をモチーフにする場合は、 花弁が多いと細かすぎて挫折しやすいので、バラよりチューリップ、紫陽花より、朝顔というように変更してみましょう。 初心者には難しい「人物」ですが、どうしてもチャレンジしたいという場合はバストより上の構図にしてみましょう。 おすすめ水彩画アイテム3選 初心者は、最初から高価な道具を揃える必要はありません。 水彩画に慣れてきて、ステップアップしたいという気持ちが芽生えた時に、おすすめのアイテムを紹介します。 1. MEEDEN 水彩パレット 出典画像 Amazon MEEDEN 水彩パレット 初心者におすすめのセラミック製の丈夫な水彩パレットです。長く使えるモノを探している方におすすめの商品です。 サイズは直径約17cmとコンパクトで、狭いテーブルに置けることもポイントです。表面が滑らかで、使用後の洗浄がしやすい特徴もあります。中央にある2つの調色スペースが便利で、シンプルで使いやすい水彩パレットです。 MEEDEN 水彩パレット 2. ホルベイン 透明水彩絵の具 画像出典:Amazon ホルベイン 透明水彩絵具 W452 5ml パステルカラー12色セット パステルカラーが魅力の水彩絵の具です。 イラストとの相性もよく、淡い色で、爽やかさや優しさが表現できると人気です。 ホルベイン 透明水彩絵具 W452 5ml パステルカラー12色セット 3. マルマン スケッチブック 水彩紙 画像出典:Amazon マルマン スケッチブック 水彩紙 発売開始以来、30年以上に渡り、 変わらぬ品質で多くのユーザーに愛用されています。目が細かく、細部まで描き込むことができます。特に初心者ユーザーにはオススメの水彩紙で、なめらかな質感で、繊細なデッサンができると評判です。 マルマン スケッチブック 水彩紙 【まとめ】初心者でもすぐに始められる水彩画を楽しもう。 初心者でも道具を揃えれば、すぐに始められる水彩画。 独学で学ぶのであれば、YouTube動画やテキストを見たり、自分のペースで好きな時間を使って自由に楽しめます。ステップアップしたい方、仲間との交流を持ちたい方は、多くの地域で、水彩画の教室があります。 今はオンライン教室もたくさんありますので、自分に合った方法を見つけて、上達していきましょう。