公開日:2023.8.7 最終更新日:2024.11.1
カラフルなカラーで展開しているスタンプ台は、メッセージカードやさまざまなものを制作するときに役立つ文具です。もちろん仕事などビジネスシーンでも欠かせないアイテムですよね。
しかし、
「水性スタンプ台と油性スタンプ台って何が違うの?」「どう使い分ければいいの?」
そのような疑問を感じたことはないでしょうか?
今回の記事では、水性と油性スタンプ台の違いについて解説していきます。スタンプメーカー「サンビー」のおすすめスタンプ台も紹介します。
水性と油性スタンプ台の違い
水性と油性スタンプの違いは、使用している溶剤が異なる点です。
またそれぞれ使用している着色剤には顔料系と染料系があり、何にスタンプするかなど用途やシチュエーションによって最適なものが異なります。
水性スタンプ台の特徴
水性スタンプ台の特徴は、使用されている水性インクに不純物が少ない水「精製水」を使用している点です。
乾燥時に水分が蒸発するため、油性スタンプに比べて臭いが少ないのも特徴のひとつです。
紙の裏写りが少ないメリットがある一方で、乾くのに時間がかかるというデメリットがあります。
水性スタンプ台には顔料系と染料系があります。一般的なスタンプ台に多いのは水性顔料系のもので、水や溶剤に溶けにくい性質があり、耐光性や耐水性があるのが特徴です。
一方で、水性染料系はスタンプすると押印した紙や布の繊維に入り込むことで綺麗に発色します。
油性スタンプ台の特徴
油性スタンプ台は有機溶剤からできたインクを使用しているのが特徴です。
有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質をもつ炭素を主成分とする化合物(有機化合物)の総称で、印刷や塗装用インクなどの溶剤として使用されています。
インクに使用されている有機溶剤の種類によっては特有の臭いがあるものもあり、それがデメリットと言えるかもしれません。
油性スタンプ台にも顔料系と染料系があります。
油性スタンプ台は速乾性はもちろんのこと、耐光性にも優れています。鮮明で滲みにくく、耐水性もあるため、一般的によく使われているスタンプ台です。
油性スタンプ台の中でも特に「多用途用」と記載されているスタンプ台は、表面に加工が施された光沢紙やガラス面にも使えるなどさらに高い速乾性が特徴です。ただ、耐光性は油性顔料系スタンプ台と比較すると若干劣ることもあります。
(参考サイト:厚生労働省/https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/120815-03.pdf)
水性と油性スタンプ台の用途の違い
水性スタンプ台と油性スタンプ台は特徴を理解し、シチュエーションによって使い分けましょう。
オススメのシチュエーション
水性顔料系スタンプ台は、和紙やノーカーボン紙など他のインクでは滲みが気になる素材へ押印したいときにおすすめのスタンプ台です。
アート紙・コート紙・トレーシングペーパーなどインクが吸収しにくい紙には水性染料系スタンプ台がオススメです。水に馴染む性質をもつ染料インクが難吸収性用紙の繊維に入り込み、綺麗に発色します。
また、カタログやチラシなどインクが乾きにくい光沢紙には油性染料系スタンプ台が素早く乾くので適しています。
油性顔料系スタンプ台は、耐水性と耐光性が高くて押印直後の発色や印影を長期間キープする事ができます。
油性顔料系インクは、押印した用紙の表面に顔料(色)部が強固に定着します。そのため雨風にさらされる屋外に掲示するものへの押印に向いています。
スタンプ台のメンテナンスとインクの補充方法
使ったあとはゴム部分にできるかぎりインクが残らないように、不要紙などでしっかりインクを取ってから保存することをおすすめします。
ゴム製の印面部分は特に油分に弱い性質がありますが、顔料系スタンプであれば油性でも不要紙に塗布する程度で劣化の心配は大きく軽減できます。
ガラス面などにも押印できる強力な溶剤系インクを使用した「多用途用」などの表記がある不滅スタンプ台は、一般的なゴム印を激しく劣化させる恐れがあります。このようなスタンプ台を使用するときは、溶剤に強い「耐油ゴム(黒ゴム)」を持ちたゴム印を使用するようにしてください。
耐油ゴム印でも、不滅スタンプ台を使用した後は「ゴム印専用クリーナー」でしっかりとインクを落としてから保管することをおすすめします。
またスタンプ台は専用の補充インクでインクを補充すれば、繰り返し使用が可能です。
補充用インクボトルのキャップを外して、スタンプ台盤面にノズルの先端でパッドの先端部をこすりつけるように、少量ずつ平均的にボトルを軽く押しながらインクを塗布して補充します。大量にインクを補充してしまうと、印影がぼやける原因になるため注意しましょう。
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おすすめスタンプ台
スタンプメーカー「サンビー」のおすすめスタンプ台を紹介します。ビジネスシーンやプライベートシーンに役立つアイテムです。
1. 優れた速乾性とにじみにくい印影「顔料系スタンプ台」
サンビーの油性顔料系スタンプ台は、乾きやすくにじみにくいのが特徴のスタンプ台で鮮明な印影を得ることができます。
一般的な油性顔料系スタンプ台と違い、不揮発性インクを採用しているので、蓋を開けっ放しにしても乾きにくいのもおすすめポイントです。また臭いの元となる溶剤に特徴があり、一般的な油性顔料系スタンプに比べて臭いが控えめです。
ゴム製のスタンプだけでなく、樹脂印や印鑑にも使用可能なスタンプ台です。
印面のゴム部分に優しい「スーパーエース スタンプ台」もおすすめです。印材に優しい新開発の瞬間・速乾タイプの油性染料系インクを採用しているため、ゴム部分の劣化を防ぎます。
2. 一台二役の慶弔スタンプ台
水性染料系インクを使用したサンビーの慶弔スタンプ台は、極細の表面布でくっきりと鮮明な押印が可能です。濃い黒色の墨と薄い黒色の薄墨が一台に収まったスタンプ台で、お祝い事にも不幸事にも対応できます。
水性なので、文字部分のゴムや樹脂の劣化の心配が少なく安心です。
専用の補充インクもあり、繰り返し使用可能です。
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3. 96色から選べて楽しいスタンプ台「アートニック」
アートニックは全96種類から選べる豊富なカラーが人気のスタンプ台です。水性顔料系インクでにじみにくく、耐光性と耐水性があるので長期保存に向いています。
アートニックには他のスタンプ台と違い、補充インクがない使い切りタイプです。
【まとめ】スタンプ台は水性と油性の特性を理解して使いこなすのがコツ
水性と油性のスタンプ台は使用している溶剤が異なるため、用途やシチュエーションによって最適なものが異なります。
顔料系 | 染料系 | |
---|---|---|
水性スタンプ台 | 和紙やカーボン紙 | アート紙・コート紙・トレーシングペーパーなど |
油性スタンプ台 | 長期保存したい資料 | 光沢紙 |
押印する素材や押印したものをどこに掲示するのか、長期保存するのかなどで使い分けると良いでしょう。
選ぶ際には顔料系と染料系といった着色剤のタイプのチェックも必須です。尚、商品によっては今回ご紹介した内容と異なる特性・性能を持ったスタンプ台もあります。必ず、表記されている用法・注意書きをよくご確認の上でご使用するようにしてください。
スタンプメーカー「サンビー」では水性・油性・顔料系・染料系と豊富にスタンプ台を取り揃えています。目的に合わせつつ、お気に入りのスタンプ台を選んでみてください。