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針葉樹と広葉樹の違いとは?木材としての特徴や用途について解説

針葉樹と広葉樹の違いとは?木材としての特徴や用途について解説

公開日:2024.7.29 最終更新日:2024.10.30 針葉樹と広葉樹の違いは、見た目だけではないことをご存じでしょうか? 日本における森林の状況、そして針葉樹と広葉樹の違いや特徴についても詳しく解説していきます。 身の回りにある木製の製品を選ぶ際にも役立つこと間違いなしなので、ぜひ最後まで読んでみてください。 針葉樹と広葉樹の違い ご存じの方も多いと思いますが、針葉樹と広葉樹の違いは見た目です。 針葉樹は文字通り、葉っぱの形状は針のように細長いのが特徴的で、空に向かって真っすぐ育つものが多いです。そして広葉樹は葉っぱに丸みがあり、樹形自体にも丸みを帯びています。 針葉樹の多くは常緑樹ですが、広葉樹には常緑樹と落葉樹があるという違いも。 また針葉樹と広葉樹の違いは見た目だけではなく、木を形成する組織や細胞も大きく異なります。 針葉樹は仮道管という組織が水や樹液を運び、木を支える役目まで担っています。一方で広葉樹は複雑な組織構成になっており、役目は分業制です。幹は同管と木繊維からできており、同管が水や樹液を運び、木繊維が木を支えています。 また広葉樹がもつ細胞は種類が多く複雑なのに対して、針葉樹はシンプル。 針葉樹と広葉樹は見た目だけでなく、組織や細胞といった作りでも大きく異なっています。 日本における針葉樹林と広葉樹の割合 日本の国土を占める森林面積は約2,500万ヘクタールで、国土面積の約7割を占めています。そして針葉樹はその半数以上を占めると言われています。 しかし、人工林に限って見てみると針葉樹の割合は9割以上です。日本の森林の約4割は人工林によって成り立っています。 つまり天然林においてはほとんどが広葉樹であり、針葉樹は人工的に植えられたものであるということになります。 広葉樹は木炭として使用されていた 広葉樹は古くから木炭として使用されてきました。 木を構成する細胞間には無数のすき間があります。広葉樹は針葉樹に比べてそのすき間が少ないことから、木炭として使用した場合に長持ちしやすいことが理由のようです。 針葉樹は空気を含む分着火しやすいが、すぐに燃え尽きてしまうため木炭には不向きとされています。 実際バーベキューや焼き鳥屋などで使用される備長炭や黒炭といわれるものの多くは、カシ系やナラ系など、広葉樹が使用されることが多い傾向です。 針葉樹は育成林がきっかけで急増 戦後の昭和20〜30年代(1945〜55年頃)に木材需要が急増し、政府が拡大造林政策を行い、人工による植林が始まりました。 その際、比較的成長が早く、建築用材として利用価値も高い針葉樹が植えられたのです。 出典:第1部 第1章 第1節 森林の適正な整備・保全の推進(1):林野庁 (maff.go.jp) 上記は木材として利用できる森林資源量の目安を表す「森林蓄積」の推移です。 天然林を含めた森林蓄積の数値は右肩あがりで増加し、中でも人工林の割合は顕著に増えているのがわかります。 人工林の9割以上を針葉樹が占めているため、これは同時に針葉樹が増えていることも示しています。 針葉樹と広葉樹の木材としての特徴と用途 ほどよい堅さとしなやかさ、強度をもつ木材は建築材料として人気です。 木材と言っても、針葉樹と広葉樹では堅さが異なります。英語で針葉樹はsoftwood、広葉樹はhardwoodと言われることからもわかるように、針葉樹はしなやか、広葉樹は堅い傾向にあります。 さらに重さも異なります。針葉樹は内部に多く空気を含む分、広葉樹に比べると軽いです。 ただ木材は自然から生まれているため、強度には個体差があります。強度性能を確認するには樹種ではなく、JASマークを目安に選ぶようにしましょう。 柱や梁に適した針葉樹「スギ」「ヒノキ」「マツ」 針葉樹は約540種あると言われており、代表的なものにスギやヒノキ、マツがあります。 マツは観賞用のイメージがありますが、パイン材という名前でテーブルや椅子など家具に多く使われています。 単純な構造の針葉樹は材としてまっすぐ切り出ししやすいため、柱や梁に用いられますが、夏は冷たく、冬は暖かいという特長があるため、木の温かみを感じられるとフローリングに選ぶ人も。 柱には歪みが少なく腐りにくい木が適しており、「スギ」や「ヒノキ」の使用が一般的です。強度を重視する場合はヒノキがおすすめです。 また梁には、さらに強度が高いとされるマツが向いています。 家具やフローリングに適した広葉樹「ケヤキ」「カシ」「シラカバ」 広葉樹の種類は約20万種と、針葉樹と比べても比にならない種類の多さです。代表的なものとして、ケヤキ、カシ、シラカバがあげられます。 針葉樹に比べると基本的に堅い樹木ですが、なかには柔らかいものもあります。樹種によって木目や木材の色が異なるため、さまざまな風合いがあるのも特長です。 堅く傷がつきにくく強度があるため、室内で靴を脱がない習慣のある国ではフローリング素材として重宝されています。 また広葉樹は色合いや模様の種類が豊富なため、内装材としても適しています。 樹種の特性を活かしてつくる木製はんこ 画像出典:伊勢桧(いせひのき)印鑑 個人用 | 美しい印鑑の西野オンライン工房 家具や内装に使用される木材は、針葉樹・広葉樹それぞれの特性を活かしてハンコにも用いられています。 黒水牛や象牙など印材はごくわずかに限られていましたが、木材の加工技術が発展し、木製の印鑑が登場しました。木製の印鑑には天然木を切り出したままのものと、耐久性を高めた圧縮木材があります。 北方寒冷地の広葉樹である真樺(バーチ材)を使用した彩樺(さいか)、鹿児島県産の上質木材として知られる薩摩本柘は耐久性のある印材として知られています。 そして薩摩本柘と同じく高級材として人気なのが、ヒノキです。柘などの広葉樹に比べると硬度が劣るため印鑑には不向きとされていましたが、圧縮加工技術の発達で印材として必要な強度を実現できるようになりました。 ヒノキ素材のおすすめ印鑑がこちら↓ 伊勢桧(いせひのき)印鑑 個人用 | 美しい印鑑の西野オンライン工房 (e-nisino.com) 伊勢桧は、伊勢神宮など神社仏閣の社殿に古来使用されてきた格式高い木材です。年輪が密で高い強度をもつと言われている種類で、さらに圧縮加工することで強固な強度の印材へと仕上げています。 【まとめ】針葉樹と広葉樹の違いは「見た目・組織・細胞」 見た目だけでなく、組織や細胞から根本的に異なる針葉樹と広葉樹。強度や軽さにも違いがあり、使用用途によって使い分けされています。 広葉樹のほうが強度が高く耐久性があるため、内装材や印材として推奨される場合が多いです。 しかし木材の圧迫加工など木材加工技術は年々発達しており、針葉樹の木材による内装や印鑑の人気も高まっています。 木材は内装や印鑑のほか、ペンの軸など多くの文具にも使われています。自然から生まれる世界にひとつの色合いや、木目のデザインを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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チタン印鑑のメリット・デメリットを解説!値段の違いやオーダーする際の注意点も

チタン印鑑のメリット・デメリットを解説!値段の違いやオーダーする際の注意点も

公開日:2024.5.20 最終更新日:2024.10.30 結婚や就職などをきっかけに、印鑑を新たに作る人も多いのではないでしょうか? せっかく印鑑を新調するなら、耐久性のある良い素材(印材)のものを選択肢に入れる人もいることでしょう。 チタンはワンランク上の印鑑を作りたいと検討中の人におすすめの印材です。 この記事ではチタン印鑑のメリットとデメリット、値段の違いについて解説しています。印鑑作成を検討中の人はぜひ参考にしてみてください。 チタンとは? チタンは、ノンアレルギー素材として人口骨や心臓ペースメーカーなど医療器具にも用いられている素材です。 強度や耐食性、耐久性に優れているため、印鑑の素材としても高い人気を誇っています。 とはいえチタンの歴史は200年程度と、銅の6,000年、鉄の4,000年 に比べると短めです。 さらに日本でチタンの活用が始まったのは1970年で、これから更なる活用が期待されています。 チタン製印鑑のメリットとデメリット チタン製印鑑にはチタン製特有のメリットがたくさんあります。デメリット面と合わせて、解説します。 尚、チタン製印鑑のメリット・デメリットについては下記の記事で詳しく解説しています。 合わせて読みたい チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説! チタンで印鑑を作るメリット チタン製印鑑のメリットは以下のようなものがあげられます。 耐久性 高級感 水洗い可能 印面が綺麗 印鑑に使われるチタンは耐久性のある純チタンであることが多く、耐摩耗性も備えています。長く使っても欠けたり、印面が削れたりしにくいのが特徴です。 また金属特有の光沢感や水洗い可能で清潔に保てます。 さらに綺麗な印面を出せるのもチタン印鑑のメリットです。超微粒のチタン粒子がインクを印面に均等に付着させるため、ムラのない印影を残せます。 チタンで印鑑を作るデメリット チタン製印鑑のデメリットは主に下記の2つです。 手彫りができない 値段が高め チタンは金属であるため、加工にはレーザー彫刻か彫刻機(彫刻針)を使用します。手彫り特有の風合いが出ないことと、デザインが流出してしまうと複製が容易にできてしまうという点がデメリットとしてあげられます。 また希少性の高い素材(印材)のため、値段が高くなりがちです。 なお、チタン印鑑は吉相体を選べないという噂もありますが、基本的にすべての書体で作成可能です。対応していない店舗もあるかもしれないので、事前確認をしておきましょう。 チタン製印鑑の値段の違い チタン製印鑑は印材の中では高価なものに分類されます。その他の素材(印材)との違いや、同じチタン製で値段が異なる理由について解説します。 チタン製とその他素材(印材)との違い ●チタン チタンは印材としては珍しい金属で、耐久性や金属特有のデザイン性が他の素材と大きく異なる点です。希少性が高いため、認め印や銀行印の場合でも15,000円から20,000円前後と高い傾向にあります。 ●柘(本柘) 柘(つげ)は鹿児島などに生息する木を印材にしたもので、年輪が細かく細工のしやすさが人気です。値段は1,000円前後から3,000円程度で、実印や社印でも8,000円前後から15,000円程度で作成できます。 ●彩樺 彩樺(さいか)は独自の技術で開発された合板印材です。地球環境に優しく、官公庁や環境関連企業団体に推奨されています。値段は3,000円前後です。 ●黒水牛 インドやタイの水牛の角を用いた印材で、インクの付きの良さが人気です。角の芯に近い部分は高級品として重宝されています。値段は認印でも5,000円前後と少し高めです。 ●象牙 アフリカ象の牙を加工した印材で、細かな彫刻も可能です。中心層になるほど密度が高く耐久性も上がるため、最高級品として人気。摩耗性も高いため、値段は認印でも8,000円から15,000円前後と高めです。 同じチタン製印鑑でも値段が違う理由 高級なチタン製印鑑ですが、中には1,000円程度のお手頃価格のものもあります。 値段の違いとして2つの理由が考えられます。 1つ目は「印影デザイン(※)」です。 チタンは金属のため、加工にはレーザーを使用します。オーダー型であればその都度デザインを施し、世界にひとつだけのチタン印鑑を製造します。しかし、同様のデザインで量産することでコストを削減し、安価な価格を実現している可能性が考えられます。 ※ 印鑑を紙に捺したときに残る文字デザインのこと もうひとつの理由は「彫りの深さ」です。 チタン印鑑の加工に使用されるレーザーは、天然素材の印材に使用される彫刻針にくらべると深く彫るのが得意でなく、しっかりと彫り込むには加工時間と技術が必要です。 お手頃価格のチタン印鑑は1つの加工に十分な時間をかけられないため、時間をかけて加工するオーダー型のチタン印鑑と比べて彫りが浅い可能性があります。 チタン印鑑におすすめの書体 基本的にチタン製でもすべての書体で印鑑作成が可能です。 印鑑の書体は印材で決めるというより、認印・銀行印・実印など用途に応じて書体を決めるという考えを推奨しています。 そのため日常使いする認印には解読しやすい古印体や隷書体(れいしょたい)を、銀行印や実印などセキュリティ面を重視する印鑑には篆書体(てんしょたい)や吉相体をおすすめします。 実印はチタン製で製作可能?デメリットはある? チタンでも実印作成できます。ただし、チタンで実印を作成する場合、さらに値段が高くなることを理解しておく必要があります。 そもそも印鑑の値段の違いには素材(印材)のほかにサイズも関係しています。 多くの自治体で実印のサイズは8mm以上25mm未満と定めており、認印や銀行印より大きめです(※)。※自治体により異なる また文字数が多くなると値段も上がります。フルネームで実印作成する場合は苗字のみに比べて高くなります。 チタン印鑑を作成する時にはレーザーを使用するため、対応店舗も限られています。チタン印鑑作成を外注する店舗などでは、受注から仕上がりまでに時間を要する可能性もあることも考慮しておきましょう。 チタンとブラストチタンの違い ブラストチタンはチタン印鑑の一種です。 チタン印鑑には表面を鏡のように仕上げるものとマットに仕上げるものがあり、後者を「ブラスト仕上げ」と呼びます。 光沢を抑えているため、指紋や傷が目立ちにくいのが特徴です。 ブラストチタン印鑑も通常のチタン印鑑と同じく、耐久性・耐食性があり水洗いもできます。 チタン製印鑑の種類 チタン印鑑には、ブラストチタンのほかにもさまざまな種類があります。 最も主流なのが先に説明した鏡のように仕上げた「シルバーチタン」です。鏡面仕上げとも呼ばれます。指紋が目立ちやすいのが難点ですが、チタン印鑑特有のお洒落さを放つ仕上げで人気の高い加工です。 その他人気の高いものにブラックチタンやゴールドチタン、カラーチタンがあります。 それぞれ黒メッキ、金メッキなどで加工仕上げされたものです。 チタン印鑑を作る際の注意点 チタン印鑑を作る際には下記のポイントに注意しておく必要があります。 希望の書体で作成可能か 大きさ チタンの質 重さ 店舗によってはチタン印鑑で使用できない書体もあります。また画数の多い文字の場合は、文字がつぶれてしまう可能性から大きめサイズを推奨されるため、値段が高くなってしまうことも。 そしてチタン印鑑は金属製のため、木製の素材(印材)のものに比べると重量感があります。使用頻度の高い印鑑には不向きかもしれません。 稀ですが、中には不純物が混じった粗悪なチタン印鑑もあります。「安価な印鑑=粗悪品」というわけではありません。とはいえ、値段の違いには何らかの理由があることを理解し、購入することをおすすめします。 チタン印鑑を作成するなら国産にこだわったサンビーがおすすめ スタンプ専門メーカー「サンビー」では国産チタンにこだわり、耐久性や耐食性に優れた上質なものを採用しました。認印から銀行印、実印のほか、代表や社印にも対応し、お好きな書体で作成します。 また、認印のみですがカラーチタンでの作成も可能です。ゴールドのほか、ピンク、ブルー、グリーンとさまざまなカラーから選べます。 他の人とはちょっと違う印鑑を作りたい人におすすめです。 サイズや値段の違いは下記の公式サイトから↓ サンビー株式会社 印鑑[チタン印鑑/和メタリック印鑑] (sanby.co.jp) 【まとめ】チタン印鑑の値段の違いは耐久性と希少性!実印にもおすすめ チタン印鑑は金属製のため、耐久性や耐食性に優れています。ただし希少性の高い素材のため、他の印材に比べて値段が高い傾向です。 とはいえ、綺麗な印影や高いデザイン性は、チタン印鑑ならではの魅力と言えるでしょう。 就職や転職、結婚を期に上質で長く使える印鑑を作りたいと検討している人におすすめの印鑑です。

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実印の料金相場はどれくらい?比較ポイントや費用を抑える方法を紹介

実印の料金相場はどれくらい?比較ポイントや費用を抑える方法を紹介

公開日:2024.1.4 最終更新日:2024.10.3 実印は、重要な契約や高額な取引の際に使用される大切な印鑑です。印鑑証明書と合わせて本人であることを証明するものなので、大量生産されている印鑑の使用は避けるのがベストです。 では、実印はどの程度の料金で作れるのでしょうか。今回は、実印の料金の相場や比較するポイント、費用を抑える方法について解説します。 実印の料金相場・価格が決まるポイント 実印を作成するときは、さまざまな価格帯のものの中から選ぶことになりますが、実印の料金はどのように決められているのでしょうか。ここでは、実印の料金相場と価格が決まるポイントについて解説します。 作り方 実印は、印面が「手彫り手仕上げ」か、「機械彫りのみ」か によって値段が変わります。手彫りの方が、手間がかかっている分、金額が高くなります。 実印を作るなら、手彫り手仕上げのものがおすすめです。機械彫りは、同じ苗字の人と同じ陰影になるため実印にはおすすめできません。偽造防止という意味でも、同じものはふたつとない手彫り仕上げの印鑑を使用するのが良いでしょう。 合わせて読みたい あなただけの印鑑を!印鑑の製造方法 サイズ サイズは、印鑑登録の規定に当てはまるものであればどんなサイズでも構いません。実印の大きさは自治体によって微妙に異なりますが、8mmの正方形よりも大きく、25mmの正方形よりも小さいものと規定しているところが大半です。 その決められた大きさの中であればどんなサイズでも問題はありませんが、一般的には男性用と女性用でサイズを分けることを勧められます。男性用の実印は16.5mm、女性用の実印13.5mmや15.0mmなどで作ることが多いため、男性用のほうが、金額が高くなることが多いです。 彫る文字数に関しても、苗字が2文字、名前が3文字だとすると、文字数が多くなるほど金額も高くなるのが相場です。 また、女性は結婚や離婚などで苗字が変わることを想定して名前のみで実印を作る人もいます。 購入場所 実印を店舗で購入するかネット通販で購入するかによっても相場は変わります。一般的にネット通販のほうが安いイメージがあるかもしれませんが傾向にありますが、材質やサイズなどを実際に手に取って確認したい場合は店舗で購入するのがおすすめです。 納期や配送日 納期や配送日は、即日作成や短納期での納品が必要な場合は追加料金が発生することもあります。 納期や配送日を早めるために追加料金が発生する場合は1,000~3,000円程度かかります。余裕を持って注文することで、追加料金の発生を防げるので印鑑を作成する際は早めに納期などを確認しましょう。 【素材別】実印の料金相場・平均価格 実印は、作り方やサイズ、購入場所によっても金額が変わりますが、素材によっても大きく異なります。印鑑を作るときは、さまざまな素材の中から好きなものを選ぶことが可能です。ここでは、素材別の実印の料金相場を解説します。 合わせて読みたい 印材の種類 チタン チタンは耐久性・耐熱性に優れており、お手入れもしやすいことで人気があります。水洗いしても大丈夫なので、いつでも綺麗な状態の印鑑を使用することが可能です。 また、重量感があるので法人の実印として使われることも多くなっています。最近では、デザインのバリエーションも多い上に個性が出しやすいと個人印としても人気です。価格の相場は15,000円前後となっています。 合わせて読みたい チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説! 彩樺 彩樺は、木材を高圧加熱処理している耐久性の高い素材です。硬度が高いのでひび割れしにくいという特徴もあります。木目が美しい見た目なので、女性にも人気の素材です。 地球の環境問題を発端として開発された素材なので、環境に配慮したアイテムが欲しい人にもおすすめします。値段相場は15,000円前後~20,000円とやや高めが相場です。 柘(つげ) 柘は木材でできており、コスパが良い素材です。朱肉が印面にしっかりとつくので、押印がしやすくなっています。値段の相場も5,000円前後と非常にリーズナブルなので、木材の質感が好きな人にはおすすめです。 ただし、木材である性質上、朱肉の水分を吸いやすく、もろくなってしまうというデメリットもあります。 黒水牛 黒水牛は、実印に使う素材の中で最もポピュラーな素材となっています。耐久性にも優れており、漆黒の色味が秘密を守るイメージがあるので験を担ぎたい人にもおすすめです。値段は5,000円前後が相場となっています。 黒水牛の中には「純天然黒水牛」といって、通常のものよりも透明度が高く、縞模様が美しく出ている素材もあるので、より高級感が欲しい人は純天然黒水牛を選ぶのも良いかもしれません。 牛角 牛角は牛の角を加工した素材で、角のランクによって相場が変わります。角の芯の部分になるほど色が薄く、希少価値が上がり、値段も高くなっていくのです。数が少ない上に透明度が高く美しい素材は「純白」と呼ばれ、高級品となっています。 芯の部分になればなるほど耐久性にも優れており、男女問わず人気です。 琥珀 琥珀は太陽の石とも呼ばれる高級素材で、素材自体の耐久性は高くないものの、加工によって耐久力は問題ないレベルに上がっています。しかし、取り扱いには注意しなければなりません。 その見た目の美しさから、女性人気が高い素材です。高級素材のため値段相場はやや高めで10,000円前後となっています。女性へのプレゼントとしても人気が高いです。 象牙 象牙は、実印に使われる素材の中でも最高級と言われている素材です。値段相場は3~5万円前後とほかの素材よりも群を抜いて高額となっています。 象牙の中でも、「芯持ち」「横目芯持ち」といわれているものは、象牙の中心部を使ったものを指し、他の部分の素材よりも高級品です。硬度が高く、きめも細かいので美しさも併せ持っています。 象牙は、朱肉がつきやすいので捺印性も高く、大切な実印だからこそ象牙を使いたいというニーズも多いのです。 実印の値段相場を比較する前に知っておくこと 実印は、使用頻度は高くないものの、非常に大切な場面で使用することが多い印鑑です。実印を契約や公的な場面で使用するためには、役所での印鑑登録が必要であり、これとあわせて公的に身分を保証する役割を果たしています。 個人の実印の使用シーンは、車や家の購入、ローンの契約、保険金の受取など、多額の取引をする際の契約が大半です。法律上の手続きにも使用しますので、銀行印や認印と比べると絶大な効力を持っています。 押印する機会は少ないものの、大切な場面で使用するものなので、単に安いものを選ばず納得できるものを作成して購入することが大切です。 実印は大切なものだから、と高級かつ丈夫な素材を使って納得のいくクオリティの実印を求める人もたくさんいます。 作った印鑑をより大切にするためにも、気に入った素材や字体で世界にひとつしかない自分だけの実印を作ってみてはいかがでしょうか。 実印を購入するならサンビーがおすすめ 実印以外にも、銀行印や認印と合わせて必要な印鑑を一式作るなら、印鑑専門店がおすすめです。中でも、サンビー株式会社なら、印鑑に関する知識や作成の知識が豊富なので、唯一無二の印鑑を作ることもできます。 サンビー株式会社では、機械で荒削りしたあとに1本1本手仕事で仕上げています。手彫り手仕上げをご希望の方は、ご希望に沿うことも可能ですので、一度当社までご相談ください。 まとめ 実印は、購入場所や印鑑の文字数、素材によっても金額が変わります。素材によって大きく異なるため、今回紹介した相場の金額を確認しながら、好きな素材を選んで、世界にひとつしかない自分だけの実印を作りましょう。 また、実印は大切な場面で使用する大切な印鑑となります。耐久性の高い素材を使って、長く使える印鑑を作るのがおすすめです。

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欠けてしまった印鑑をそのまま使える?対処法を紹介

欠けてしまった印鑑をそのまま使える?対処法を紹介

公開日:2023.12.4 最終更新日:2024.10.31 丈夫な印鑑でも長年使っていたり、落としたり、保存状態が悪かったりすると、欠けてしまうことがあります。 欠けた印鑑は、そのまま使い続けられるのか疑問に思う方もいるでしょう。 今回は、使用用途別に欠けた印鑑が使えるのかをはじめ、新しく買い替えた場合の手続き方法や、欠けにくい印鑑の素材について解説します。 【使用用途別】欠けた印鑑は使い続けられる? 愛用している印鑑が欠けると、そのまま使い続けたい気持ちが勝ってしまうかもしれません。しかし、欠けた印鑑は、場合によっては効力を失ってしまい、意味のないものとなってしまうので注意が必要です。まずは、印鑑の使用用途別に、欠けた印鑑のまま使い続けられるのかをみていきましょう。 認印の場合 認印は、手続きや届け出が必要なく、誰でも購入した日から使用できる印鑑です。公的に登録されている印鑑ではないため、欠けたまま使用しても用途として支障をきたすことはありません。 ただし、使用するのがビジネスシーンである場合は注意が必要です。認印の目的は、使用者本人が確認の意志を他人へ証明するために使用するものなので、欠けていると相手にあまり良いイメージを持たれません。社会的信用という点では、欠けた認印を使用するのは推奨しにくいです。 また、欠けた印鑑は縁起が悪いともいわれています。運気が下がるとの見方もあるので、気になる人は、買い替えを検討しましょう。 銀行印の場合 銀行に届け出を出している銀行印は、縁の部分のみの欠けであれば、引き続き使用しても問題ないケースもあります。ただし、文字部分が欠けるとどこの金融機関であっても完全に使用できません。 縁の部分のわずかな欠けであっても、欠けが原因で均等に力が加わらず、文字部分まで徐々に欠けてくるので、早めの買い替えがおすすめです。 また、銀行印は、お金に関わるものなので、欠けた印鑑を使い続けるのは縁起が悪いという見方もあります。大切なお金を管理する意味がある印鑑なので、気持ち良く使用するために新しい印鑑を作り直す人も多いです。 実印の場合 印鑑登録をしている印鑑が少しでも欠けると、実印としての効力を失います。これは、印鑑証明の印影と現物が、欠けによって異なってしまうのが理由です。 実印として登録できる印鑑の規定は、各自治体によって決められており、印鑑の外枠が全体の20%以下の欠損であれば登録できるとしている自治体もあります。ただし、これは登録の際の条件であり、元々登録している印鑑が欠けても使えるという意味ではありません。 実印が欠けてしまったら、必ず新しい印鑑を準備し、再度登録し直す必要があるでしょう。 印鑑を新しくした場合は速やかに届け出る 実印や銀行印のように、届け出している印鑑を新しく作り直した場合は、速やかに手続きを行いましょう。手続き自体は、難しいものではありません。 銀行印の改印は簡単にできる 銀行印を新しくする場合は、自身が取引している金融機関へ出向き「改印手続き」を行います。銀行通帳と欠けた印鑑、新しく作り直した印鑑、運転免許証などの身分証明書を持参すれば、スムーズに手続き可能です。 欠けた印鑑は、手続きが終了するまで、処分しないように注意しましょう。万が一、欠けた印鑑を処分したり、紛失してしまったりした場合は、その旨を金融機関に申し出ることで手続きできます。手続きに、少し時間がかかってしまう可能性があることを覚えておきましょう。 実印の変更は居住している自治体で行う 実印を新しくする場合は、市区町村の自治体の窓口で「印鑑登録の変更」を行います。一般的には、印鑑登録廃止手続きを行ったあと、新しい印鑑を印鑑登録申請する手順です。 印鑑登録廃止手続きでは、元々登録していた印鑑登録を抹消します。運転免許証などの身分証明書と登録済みの実印、印鑑証明証カードを持参して手続きしてください。 新しい印鑑を実印として登録する際には、新たに登録する印鑑と顔写真付きの身分証明書があれば手続き可能です。登録費用として、100円~300円程度の手数料が発生します。 各自治体によって印鑑登録の規定は異なり、変更手続きにも違いがあるので、まずは管轄の窓口に問い合わせてみましょう。 また、これらの手続きは、代理人選任届があれば代理人が届け出ることも可能です。ただし、代理人を通して手続きした場合は、即日登録はできないので注意してください。 印鑑登録の変更手続きで気になるのが、印鑑登録されていた元の印鑑の効力です。欠けた実印の印鑑登録を抹消すると、過去の契約の効力も無効化されてしまうのではないかと心配になる人もいるでしょう。 実印を変更しても、過去の契約そのものに影響はありません。過去の契約時には、印鑑登録されていた実印で正式な契約が取り交わされているため、抹消しても効力は持続するのです。 しかし、一部のローン会社では、実印の変更があった場合は、ローン会社にも変更を申請する規定を設けているところもあります。万が一のトラブルを避けるためにも、過去に実印を使った契約をした際には、確認しておくと安心です。 欠けにくい印鑑の素材とは 印鑑が欠けた経験があれば、また面倒な手続きをしたくないと思う人も多いのではないでしょうか。再手続きは意外と簡単にできるものの、時間を確保して出向く必要があり、できれば同じ経験をしたくないと思う人が大半です。 木製や石製の印鑑には、さまざまな色や質感があるため、好みの印鑑を探しやすいですが、欠けやすい特性を持っています。 ここからは、欠けにくい素材の印鑑をご紹介します。 最も欠けにくいのはチタン素材   従来では、比較的欠けにくい印材として、象牙や水牛の角のような動物系の印材が主流でした。近年では、動物系の印材よりもさらに欠けにくく丈夫な印材として、チタン素材の印鑑が注目されています。 チタン素材といっても、国産チタンをはじめ、ブラックチタンやゴールドチタンなど、さまざまな種類があり、見た目や質感、耐久性が異なるのです。 人と違った個性を出したいという場合は、特殊技術で色を出したカラーチタンや、カーボンを巻いたカーボンチタン、宝石を埋め込んだチタンなどを選ぶと良いでしょう。 チタン素材の印鑑のメリットは、なんといっても耐久性が高いことです。欠けにくいのはもちろん、印面の擦り減りもほぼ見られません。また、朱肉の乗りが良く均一に付着するため、美しい印影を残すことにも優れています。 さらに、細かな手入れが不要な点も大きなメリットといえるでしょう。木製や動物系の印材は、湿気や乾燥に弱く、保存や使用後の手入れに気を使う必要があります。 チタン素材の印鑑は、湿気や乾燥の影響をほぼ受けないため、使用後に印面を優しく拭き取るだけで長く使用できます。汚れの付着が激しい場合は、歯ブラシで擦りながらの水洗いも可能です。高温にも強く、万が一、火事が起きた際にも焼失しにくいでしょう。 デメリットは、一般的な印材と比較して重いことです。チタンは金属なので、鉄ほど重くはないものの、ずっしりとした重量感があります。ただ、この重量感があるからこそ、軽く押すだけできれいな印影が出せるという見方もあります。 もうひとつのデメリットは、値段が少し高いことです。チタンの種類やサイズ、使用用途によって値段は変動しますが、安いものでも16,500円以上の価格帯です。 とはいえ、耐久性が高く、ほぼ買い替えの必要がないことを踏まえ、長期的に考えれば、価格に見合う価値があります。 合わせて読みたい チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説! 朱肉(油分)の影響を受けにくいのは象牙や黒水牛   チタン素材以外に、欠けにくいのは、象牙や黒水牛など動物系の印材です。朱肉に含まれる油分の影響を受けにくく、適切な保存とメンテナンスを行えば、長期間使用できます。 黒水牛の場合は、乾燥しやすく虫食いも起きるため、とくに定期的なメンテナンスは必須です。頻繁にメンテナンスできる自信がない場合は、黒水牛よりも耐久性に優れた象牙をおすすめします。 逆に、油分の影響を受けやすいのは木製の印材です。価格が比較的安いものが多く、購入しやすいのが特徴です。しかし、使用後丁寧に印面を拭いていても、何度も使用すると欠けやすくなってしまうのです。 合わせて読みたい 印材の種類 まとめ 認印であれば、欠けたまま使用しても問題ないとされていますが、登録されている実印や銀行印は、再度手続きが必要です。 手続きは、窓口まで出向いて行う必要があるため、面倒と感じる人も多いでしょう。印鑑を購入する際には、デザインや見た目の好みだけでなく、耐久性が高く欠けにくい印鑑を選んでみるのもおすすめです。

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はんこはどこで買える?お店の選び方や購入時のポイントを解説

はんこはどこで買える?お店の選び方や購入時のポイントを解説

公開日:2023.10.3 最終更新日:2024.10.31 はんこは専門店以外にもさまざまな場所で購入できますが、それぞれのお店ごとに取り扱いの種類も異なります。適切な購入場所を選ぶのは、はんこ選びをする際に重要なポイントとなるでしょう。場合によっては、急ぎではんこがほしい方もいるのではないでしょうか。 今回は、はんこが買える場所を紹介するとともに、急ぎでほしい場合におすすめの購入先も紹介します。はんこ購入前にチェックしたいポイントも解説するので、はんこ選びの参考にしてみてください。 はんこを買える場所3選 昔からはんこを購入する場合は、専門店や百貨店を選ぶのが一般的であったため、販売先が増えた現在でも専門店や百貨店でないとはんこを購入できないと思っている方も多いのではないでしょうか。 はんこ専門店や百貨店以外にもさまざまな場所ではんこを購入できます。販売場所によって売っているはんこの種類が異なるため、それぞれの販売先のメリットとデメリットを知って目的に合ったはんこを購入できるようにしましょう。 はんこ専門店・百貨店 専門店や百貨店では、品質の高いはんこが販売されています。実印や銀行印など、耐久性が高く、印影が複製されにくいはんこが必要な場合に、おすすめの購入場所です。 これらの販売店では、実物のはんこを見たり触ったりして質感を確認できます。また、はんこの知識が豊富なスタッフが常駐しているため、相談しながらはんこを選ぶことができます。 初めてはんこを作る場合や、使用用途に合ったはんこがわからない場合にも、丁寧に教えてもらえるので失敗しにくいでしょう。 書体や印影についても相談できますが、オリジナルの印影を作る際には、納品までに時間がかかるのがデメリットです。 ネット通販 場所や時間にとらわれず、好きなときに注文できるのがネット通販のメリットです。はんこ専門店のネット通販を利用する方法と、Amazonや楽天など総合ネット通販を利用する方法があります。 ネットでは現物が見られないため、はんこの質感を触って確認することはできません。とはいえ、取り扱っている印材の種類やサイズが豊富です。用途や予算に合わせてさまざまな種類から選べます。 ただし、Amazonや楽天などの総合ネット通販で購入する場合は、価格が安くても品質の悪いはんこを販売しているショップもあるため注意が必要です。 例えば、同じ水牛の角を印材として使ったはんこでも、使用している角の部分によって耐久性が異なります。 品質の高さを求めるのであれば専門店のネット通販を利用するのがおすすめです。 また、ネット通販では店員と相談しながら購入することが難しいため、購入すべきはんこの種類がわかっている方に向いている購入場所になります。 文具店・ホームセンター 文具店やホームセンターでも、はんこが販売されています。とくにホームセンターでは、ほかの買い物のついでにはんこを見ることができるので、専門店に行くよりも気軽に購入可能です。 実物を見て、その場で手に入れられますが、珍しい苗字は販売されていないことも多いです。 また、はんこ専門店と比較すると、扱っているラインナップが少ないのがデメリットです。実印や銀行印に使用するような、耐久性が高く複製されにくい印影のはんこは販売されていないため注意しましょう。 どうしても急ぎではんこを購入したい場合は文具店がおすすめ はんこは、役所へ提出する書類への捺印や保険の加入時など、さまざまなシーンで使用されます。普段の生活やビジネスシーンで、突然はんこが必要になるケースもあるでしょう。 すぐにはんこを手に入れたい場合は、100円ショップやホームセンター、文具店など量販店で購入するのがおすすめです。一般的な苗字であれば、比較的安価で即日入手できます。 ただし、これらのお店で販売されているはんこは、プラスチック製で耐久性が低い商品です。欠けやすく、実印や銀行印には不向きなため、あくまでも三文判や認印として使用するはんこであることを覚えておきましょう。 はんこを購入する前に確認したいポイント はんこには印材やサイズ、字体や彫り方など、多くの種類が存在します。使用するシーンでも適切なはんこは異なるため、はんこを購入する前には、以下のポイントを押さえると失敗しにくいです。 素材 はんこはプラスチックや牛角、琥珀や木など、さまざまな素材で作られています。見た目の好みもありますが、素材によって耐久性が大きく異なるため、はんこを購入する際の素材選びは重要なポイントです。 耐久性の高い素材は、価格が高くなるものの、適切に扱えば長持ちするので一生使い続けることもできます。 安いものの耐久性が低いはんこを何度も買い替えるよりも、少し価格が高いものの耐久性が高いものを買った方が、トータルコストを抑えられるケースもあります。 実印や銀行印は、欠けや破損が生じると不符合となり、改印手続きが必要です。実印や銀行印を作る際には、欠けや破損が生じにくい素材を選ぶのをおすすめします。 認印や三文判であっても、一時しのぎで使用するのか、これからも長く使い続けるのかで素材選びをするのが良いでしょう。 合わせて読みたい 印材の種類 合わせて読みたい チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説! サイズ 実印のサイズ規定は、市区町村によっても異なりますが8mmの正方形に収まらず、25mmの正方形からはみ出さないものが一般的です。銀行印や認印には、明確なサイズ規定がなく、自分の好みに合わせて選んでも問題ありません。 男性と女性では、手の大きさが違うので、男性向けに販売されているものは大きめ、女性向けに販売されているものは小さめのサイズになっています。自分の手で持ちやすいサイズを選ぶのも良いでしょう。 通販で購入される方は、手で持ってサイズを確認できないため、以下の表を参考に選ぶのもおすすめです。 男性 女性 実印 16.5mm 15.0mm 銀行印 15.0mm 12.0mm~13.5mm 認印 12.0mm 10.5mm 合わせて読みたい 印鑑のサイズはどれを選んだら良い?選び方や用途別のサイズもご紹介 書体 認印は、読みやすい書体を選ぶのが一般的です。読みやすく、文字崩れが少ない「古印体」や「隷書体」をおすすめします。 一方、実印や銀行印は、セキュリティの観点から、複製されにくい複雑な書体を選ばなければなりません。複雑で一見読めない「印相体」は、捏造されにくい書体として実印や銀行印に選ばれることが多いです。 彫り方 はんこの彫り方には、手彫りと機械彫りが存在します。機械彫りの中にも手仕上げがあるものとないものに分かれており、それぞれ印影の特徴が異なるのです。 手彫りは、職人が一つひとつ丁寧に手彫するため、納品までに時間がかかります。機械彫りの手仕上げがあるはんこは、機械で彫ったものに職人が手を加える方法です。このふたつは、人の手が加えられているため、どちらも同じ印影になることはありません。 一方で、機械彫りの手仕上げがないものは、機械で大量生産されます。価格は安いものの、同一の印影になります。 セキュリティの観点から、実印や銀行印を作る際には、手彫りか機械彫りの手仕上げありを選ぶことをおすすめします。 手彫りのはんこは、高価なので、はんこにこだわりたい方におすすめです。コストが抑えられた機械彫りの手仕上げありでも、同じ印影は存在しないためセキュリティは問題ありません。 合わせて読みたい あなただけの印鑑を!印鑑の製造方法 文字 はんこを購入する際には、「苗字のみ」か「名前(ファーストネーム)のみ」「フルネーム」など、印面に彫る文字も決める必要があります。最も多いのは「苗字のみ」ですが、実印や銀行印では「名前のみ」や「フルネーム」を選ぶ方もいます。 実印や銀行印では、フルネームや名前のみを選択、認印では実印などと区別する意味合いで苗字のみを選択するケースが多いです。 名前のみを彫るメリットとしては、結婚で姓が変わる場合でも引き続き使い続けられることです。 このようなことを考慮して、はんこを購入する前に、ご自身の状況や作るはんこの種類で彫る文字を決めておくと良いでしょう。 まとめ 認印であれば100円ショップでも手軽に手に入れられるようになりました。ネット通販も時間や場所にとらわれずじっくりと選べるためおすすめの購入方法ですが、店舗選びに失敗すると質の悪いはんこを購入することにもなるため注意が必要です。はんこの購入を考えているなら、一度はんこの専門店にご相談してみてください。個人・法人向けはんこに加え、はんこ周辺品などさまざまなラインナップを取り揃えています。実印や銀行印など、一生使用し続けられるはんこも購入できますので、ご活用ください。

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チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説!

チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説!

公開日:2023.9.5 最終更新日:2024.11.1 印鑑を購入する際、材質に着目したことはありますか。デザインにはこだわるものの、材質はあまり気にしていない方も多いのではないでしょうか。 印鑑の材質は、デザインと同じくらい非常に重要です。その中でもチタン印鑑はほかの印材にはない、数多くのメリットを有しています。今回はチタン印鑑がおすすめである理由について解説いたします。 チタンの印鑑がおすすめの5つの理由 チタンの印鑑がおすすめである理由は5つあります。それぞれ詳しい内容について確認していきましょう。 美しい印影を残せる チタン印鑑はほかの印鑑と比べて捺印性が高く、美しい印影を残すことができます。捺印性に影響するのは「朱肉の乗りの良さ」「適度な重量感」のふたつです。 チタンの粒子は超微粒であるため、朱肉の乗りを一切邪魔しません。そのため、印面に均一に朱肉を付着させることが可能です。 さらにチタン印鑑は適度に重量感があるため、強く押し付ける必要もありません。印影が掠れてしまうのではないかという心配から、意識して力強く捺印している方は多いのではないでしょうか。 しかし、チタン印鑑であれば、印鑑本体の重量があるため、軽い力でも綺麗な印影を残せます。力を加える必要がないため、女性にとっても使いやすい印鑑になっているのもポイントです。 デザイン性が優れている メーカーによって異なりますが、チタン印鑑はデザイン性が優れているケースが多いです。今までの印鑑のイメージを変えるようなスタイリッシュなデザインが特徴になっています。 チタンは金属の一種であるため、重厚感や高級感があるのも大きなポイントです。ごちゃごちゃとした装飾が施されているわけではなく、シンプルながらも高級感のある仕上がりになっているのです。 そのためチタン印鑑を使用しているだけで、品のある雰囲気を醸し出せます。ビジネスシーンにおいてチタン印鑑を使用していれば、仕事のできる大人を演出することにつながるかもしれません。 耐久性が高い チタン印鑑に使われるチタンは「純チタン」と呼ばれる種類であることが多いです。純チタンは高い強度を持つという特徴があり、耐久性に優れているため摩耗が少ないです。 印鑑を長く使っていると、印面が摩耗してしまい、印影が汚くなってしまうケースがあります。一度摩耗すると元には戻らないため、買い替えを行わなくてはいけません。 しかし、チタン印鑑は摩耗が少ないため、こまめに買い換える必要がないのがポイントです。特に実印や銀行印については、こまめに買い換えると手続きに手間がかかってしまいます。 祝い品などの贈り物として、一生モノの印鑑を作る場合にもおすすめの印材です。 水洗いが可能 長く使う印鑑はお手入れが欠かせません。朱肉がついたまま放置してしまうと、変色や劣化の原因となります。そのため、印鑑を使った後は朱肉を落とす必要があります。 しかし、朱肉を拭き取るのは簡単ではありません。丁寧に拭き取ったとしても、拭き残しが発生する可能性が高いからです。 チタン印鑑は水洗いができるため、朱肉を残さず綺麗に落とすことができます。さらに念入りに朱肉を拭き取る必要もありません。お手入れにかかる手間を大幅に削減できるメリットがあります。 ほかの印材は水洗いすると、素材が水を吸ってしまい、乾かすとひびが入ってしまう場合があります。しかし、チタン印鑑は水洗いをしても錆びる心配がなく、劣化することもありません。 金属アレルギーの方でも利用できる 金属製の印鑑は金属アレルギーがある方は使用できません。金属アレルギーを理由に購入を躊躇している方も多いでしょう。 しかし、金属アレルギーは汗でイオン化し、溶け出した金属によって起こります。チタンの場合は、すぐに酸化するという性質があるため、金属が溶け出してもアレルギーの原因にはなりません。 この特性を活かして、チタンは人工骨や人工関節、ペースメーカーなどにも利用されています。金属アレルギーのある方でも安心して使用できる金属なのです。 材質の安全性が高いのは、チタン印鑑ならではのポイントでしょう。金属アレルギーが理由で、木製の印鑑を使用していた方は、チタン印鑑であれば問題なく使用することができるため購入を検討してみてください。 チタン印鑑にはデメリットもある チタン印鑑には数多くのメリットがある一方でデメリットもあるため、購入前には必ず確認しておきましょう。 価格が高め チタン印鑑はほかの印鑑と比べて価格が高めです。一般的な印鑑であれば、100円ショップで販売されていることもあります。少し高級な印鑑の場合でも、数千円程度で購入できるでしょう。 しかし、チタン印鑑は1万円以上かかることが多いです。なぜなら、チタンはレアメタルの一種であり、希少性の高い金属だからです。そのため、購入時の負担が大きい点は注意しなくてはいけません。 一方で、ほかの印鑑は劣化にともない交換をしなくてはいけません。しかし、チタン印鑑はほぼ一生使い続けることができるため、長い目で見ると金銭面の負担はむしろ少ないともいえるでしょう。 初期投資のみ少し高めですが、それでも購入する価値のある印鑑なのは間違いありません。 重量がある チタン特有の重量は、人によってはデメリットとなる場合があります。印鑑を繰り返し使用していると、手にかかる負担が大きくなってしまうからです。 そのため、チタン印鑑のみで仕事をするのはあまりおすすめできません。1日に何度も使用しなくてはいけない場合は、比較的重量の軽い印鑑で対応するのをおすすめします。 仕事の中でも重要度の高い書類にのみ、チタン印鑑を使用するという風に使い分けることができれば、重量による負担が気になることもなくなるでしょう。 銀行印や実印でチタン印鑑を使用する場合は、そもそも使用頻度がそれほど多くありません。重量があったとしても気になるケースは少ないでしょう。 重量があるという点は確かにデメリットではあります。しかし、使い方によっては、それほど気にならないため、致命的なデメリットではありません。 手彫りができない チタン印鑑における最大のデメリットは、手彫りができない点です。チタン印鑑は強度が高いため、彫刻刀が入らず手彫りができません。そのため、チタン印鑑の印面は彫刻機(彫刻針)を使って彫刻することもできます。 あくまでも機械的に文字が出来上がるため、複製が容易という点が問題です。データが流出すれば、まったく同じ印鑑を複製することも不可能ではありません。悪用されるケースもゼロではないでしょう。 さらに印章店によっては、店舗でチタンを加工できるところは少ないです。そのため、外部業者に委託して製造することが多くあります。このことから、重要決済の捺印用などとしてチタン印鑑の作成を検討している方は、セキュリティ面の安全性が確保されているか店舗に問い合わせてみてください。 まとめ チタン印鑑には数多くのメリットがあります。職分が高く、品の高さをアピールしたい場合にチタン印鑑は役立ちます。 一方でチタン印鑑にはデメリットもあるため注意しましょう。メリットとデメリットを比較した上で、チタン印鑑を購入するべきか検討しなくてはいけません。 特にセキュリティ面については大きな問題です。作成する前に店舗に問い合わせて、安全性が確保されているか確認してから購入を検討しましょう。

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代表者が用いる印鑑とは?活用シーンや選び方のポイントを解説

代表者が用いる印鑑とは?活用シーンや選び方のポイントを解説

公開日:2023.5.20 最終更新日:2024.11.1 起業時には、行政機関に提出する書類や窓口で行う手続きなどが多くあります。その際、印鑑もいくつか用意しておかなければなりません。起業する際に必要となる印鑑の中には代表者印というものがありますが、よく知らない方もいるでしょう。 代表者印を作る際には、活用シーンや役割などを詳しく知っておきたいところです。あわせて代表者印以外の印鑑との違いについても把握しておきたいものです。本記事では代表者印について活用シーンや選び方のポイントを解説していきます。 代表者印とは何か 代表者印がどのようなものなのか、特徴や必要になるシーンについて見ていきましょう。 代表者印の特徴 代表者印は、会社実印や丸印とも呼ばれる印鑑のことです。重要度の高い取引や手続きを行う際に、会社の代表者が対外的に使用します。 丸印と呼ばれることが多いのは、ほとんどの会社で丸形の印鑑を代表者印として使用しているためです。 刻印は丸が二重になっています。内枠に「代表取締役印」と彫り、外枠には会社名を彫るのが一般的なデザインです。 ただし、あくまで慣習で必ず丸形の印鑑を代表者印にしなければならないルールはありません。丸形以外の印鑑を代表者印として使用することも可能です。 また、丸形の印鑑であっても代表者印だとは限りません。たとえば、銀行印などは代表者印と同様に丸形のものが用いられるケースが多いです。 代表者印は法務局で登録します。登録は以前までは義務付けられているものでしたが、現在では任意になっています。とはいえ、登録をしないと不都合な面も多いため、大半の会社では代表者印の登録を済ませています。 代表者印が必要なシーン 代表者印は、重要度の高い手続きなどを行う際に必要になることが多いです。たとえば、登記申請書を作成するときに、代表者印を押さなければなりません。 また、事業を営む上で、取引先などと契約を締結する機会がよくあります。その際には契約書を交わしますが、代表者印を押すのが一般的です。代表者印が押されていることで、代表者が対外的に意思表示をした証明として扱われます。 まれに代表者印以外の会社印などが押されている契約書もあるかもしれません。しかし、代表者印でないと代表者が正式に意思表示したものとしては扱われないため注意しましょう。相手方も代表者印でないと、応じてくれない可能性があります。 そのほか、官公庁へ提出する届出書類や、代理人への委任状などにも代表者印が必要です。委任状は専門家に対して、契約締結や交渉などを任せるときに作成します。 さらに、会社が法律行為を行うときにも代表者印を使用します。 代表者印を選ぶ際に確認すること 代表者印を選ぶ際には、次のような点をチェックしておきましょう。 サイズや形状 商業登記規則により、代表者印のサイズが定められています。具体的には、1cm以上3cm以内の正方形に収まるものである必要があります。大きすぎたり小さすぎたりしても、登録できないため注意しましょう。直径で見ると18mmか21mmのものを選ぶのが一般的です。 また、印鑑は天丸タイプと寸胴タイプの2種類に大別できます。 天丸タイプとは、持ち手の部分がひょうたんのような形状をしているのが特徴です。重厚感のあるデザインで、見栄え良く感じられるでしょう。印面が保護されるようにサヤも付いています。 寸胴タイプは、個人印でよく使われている円柱の形状をしたデザインです。シンプルな反面、会社の代表者印として使用するには、やや安っぽく感じられるかもしれません。 代表者印を選ぶときには、上記のうちどちらでも好きな方を選べます。ただ、定番は天丸タイプです。 書体 代表者印に刻印する書体は特に決まっているわけではありません。とはいえ、あまり簡単な書体だと、偽造されるリスクがあるため、複雑で読みにくい書体を選ぶのがおすすめです。 代表者印でよく使われる書体として、篆書体(てんしょたい)・吉相体(きっそうたい)・古印体(こいんたい)の3つがあります。 このうち吉相体は非常に複雑で、じっくり見ても読むのが困難なことが多いです。認印などに使われる書体と比べると、見栄えが良く風格が感じられるでしょう。 吉相体とは逆に、古印体は読みやすいのが特徴です。ひと目見ただけでも、どこの会社の代表者印なのか簡単に分かります。 篆書体は、その両者の中間的な位置づけで、程良く読みづらいような具合です。吉相体と同様に複雑な形状で偽造されにくいため、代表者印として最も使われる書体でもあります。 素材 代表者印は長く使うものなので、耐久性の高い素材を選ぶのがおすすめです。 たとえば、チタン・牛角・黒水牛・柘植(つげ)などが、代表者印の素材によく使われています。いずれも堅牢性が高く、朱肉の付きが良い素材です。 チタンは金属ですが、金属アレルギーがある人でも心配なく扱えます。高級感のあるブラックチタンやゴールドチタンなどを選ぶのも良いでしょう。 チタンは、建物が燃えた場合でも、印鑑は残るほどの耐久性を誇る素材です。 牛角は象牙に近い質感の素材で、女性に人気があります。黒水牛は漆黒で重厚感のある素材です。 代表者印の押し方 契約書などの重要書類は、下の方に会社名・役職・氏名を記載するでしょう。代表者印を押すときには、その右側に押すのが一般的です。 このとき、文字と重ならないようにしましょう。文字と重なってしまうと、印鑑証明書の印影と合致しているかどうかの判別ができなくなる場合があるためです。 また、書類によっては代表者印を押す位置に「印」の文字が入っているものもあるでしょう。この場合は、「印」の文字と重なるようにして代表者印を押して問題ありません。「印」の文字が中心になるようにして押します。 そのほか、使用する朱肉も考慮しましょう。朱肉にはスポンジ朱肉と練朱肉があります。どちらを使用する場合も、捺印マットを引くようにしましょう。 スポンジ朱肉を使用するときには、印鑑で朱肉をトントン叩いて付けます。そして「の」の字を書くような感覚で押すのがコツです。 練朱肉を使用する場合には、印鑑で朱肉全体をまんべんなく軽くポンポンと叩いて付けます。書類に押すときには、力を入れすぎないようにしましょう。 代表者印以外に必要な印鑑の使い分け 会社で使用する印鑑のうち、代表者印以外のものとしては、角印と銀行印があります。 角印とは、会社の認印としての役割を持つ印鑑のことです。たとえば、請求書や領収書などに判子を押す際に使われています。 ただし、角印を押しても、代表者の意思を証明するものにはなりません。そのため、契約書などの重要書類では通常使用しないものです。 銀行印は、金融機関への登録の際に用いられます。法人口座から預金を引き出すときや、金融機関での手続きを行うときなどに必要です。代表者印と同様に丸形のものが使用されています。 まとめ 代表者印は、会社の代表者の意思を示すための印鑑です。契約書や委任状などの重要書類に使われます。 直径18mmか21mmの丸形で天丸タイプのものが一般的です。書体は自由ですが、やや複雑で読みにくいものが使われます。長く使うものであるため、多少価格が高くても、耐久性が高く見栄えも良いものを選ぶようにしましょう。 合わせて読みたい 会社設立で必要になる印鑑|種類や選び方・購入方法は?

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社印とは?角印や丸印との違いや使い方を紹介!

社印とは?角印や丸印との違いや使い方を紹介!

公開日:2023.5.12 最終更新日:2024.11.1 法人として扱う書類には、さまざまな印鑑が押されています。このうち、社印とはどのような印鑑を指しているのかをしっかりと理解しておく必要があります。また、社印以外の印鑑の種類や使い方なども覚えておかなくてはなりません。 今回は、法人が扱う社印について、角印や丸印との違いや使い方を紹介します。 社印とは会社名を彫った四角い印鑑のこと 社印とは、会社名を彫った四角い印鑑を指します。サイズが大きく、使用シーンも多いことから、実印と思われている方もいますが、会社の認印です。会社の実印(丸印)は代表者印とも呼ばれており、詳しくは後述します。 社印の主な使用シーンは、社内文書・見積書・請求書・領収書などです。業務で日常的に使われていることが分かります。 社印と似た言葉に「社判」があります。社判とは、会社で使う印鑑の総称です。社印・代表印・銀行印・ゴム印など、会社で使用されるすべての印鑑は社判に該当します。ただし、会社によっては特定の印鑑のことを社判と呼ぶケースもあります。 会社で使う主な印鑑の種類 会社で使う主な印鑑には、角印と丸印があります。ここでは、それぞれの印鑑の特徴を詳しく説明します。 角印 角印とは、文字通り四角い印鑑を指しており、社印と角印は同じ意味で使われます。法人が使用する角印(角判)には、一般的に会社名や屋号などが彫られているため、社印とも呼ばれているのです。 丸印 丸印とは、字のごとく丸い形をした印鑑を指します。印鑑は、以下のように2本セットもしくは3本セットで多く販売されています。 ・2本セット…実印+社印・3本セット…実印+銀行印(割印または住所印)+社印 丸印は、社印よりも法的効力が強い書類で使われます。主に使われる丸印は3種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。 会社実印(代表者印) 社印の概要で少し触れたように、会社の実印は代表者印とも呼ばれています。設立登記の段階で、代表者が法務局に印鑑登録した印鑑を指しており、企業名と合わせて役職名が彫られていることが一般的です。 実印の大きさは「1辺の長さが1cm超かつ3cm以内の正方形に収まるもの」と定められています。設立登記以外にも、株券の発行・不動産取引・代表取締役変更など、会社における重要手続きに必要な印鑑です。 銀行印 銀行印は、銀行や信用金庫などの金融機関に届け出をしている印鑑です。法人銀行口座の新規開設や窓口での預金引き出し、手形や小切手の発行など、お金に関わる重要な手続きにおいて使用されます。代表者印は大きさが決まっていますが、銀行印のサイズに規定はありません。 会社実印と銀行印は分けて用意する必要があります。どちらも同じ丸印で、共通して利用できるものではありますが、紛失した際のリスクはとても大きなものです。会社として重要な手続きができなくなり、ビジネス上で大きな問題が生じてしまいます。 会社実印と銀行印は、必ず別々の印鑑を用意し、保管場所も分けることが大切です。 会社認印 3種類の丸印のうち、最も使用頻度が高い印鑑です。印面に会社名だけが彫られており、登録は不要です。 実印の使用場面を限定するため、実印を使わない重要書類への捺印や、社内決裁における役職印などで使われています。 社印の押し方 社印は会社の顔ともいえるため、丁寧かつきれいに押さなくてはなりません。加えて、書類の改ざんを防ぐためにも、正しい押し方を覚えておきましょう。 社印は、会社名・代表者の署名欄・住所などの一部に重ねるようにして押印します。そうすることで、書類の複製が難しくなり、偽造などの悪用を防ぐことができます。 署名欄付近にスペースがなければ、会社名もしくは代表者名の中央付近に押印します。押印場所に迷う場合は、過去に押印した社内書類や取引先の書類などを参考にすることをおすすめします。 押印するときは、捺印マットを使うときれいに捺印できます。朱肉を印鑑につけ過ぎないよう注意し、押すときは「の」の字を書くよう意識して適度な力加減を心がけましょう。 練朱肉・スポンジ朱肉のいずれを使う際も押し方は同様です。 社印を作成する際に意識する点 社印を作成する際は、サイズ・書体・素材の3つを意識する必要があります。それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。 ポイント 1.サイズ 社印のサイズに、特に規定はありません。一般的に使われているサイズは、21mmから24mm程度の正方形です。 角印のサイズは、15・18・21・24㎜の4種類です。大きいサイズはどっしりとした印象を与えますが、社名が短いと余白が多くなってしまいます。反対に、長い社名で小さな角印を作ると、字が読みにくくなってしまうでしょう。 上記の点から、社名の長さとバランスの取れるサイズを選ぶのがおすすめです。験担ぎとして、あえて大きいサイズの角印を選ぶ経営者もいるようです。 ポイント 2.書体 社印の複製を防ぐため、使われる書体は偽造や複製がしにくい書体を選ぶことが大切です。社員に使われる主な書体は、以下の3つです。 篆書体(てんしょたい) 篆書体は可読性が低く、防犯性が高い書体であり、社印に最も多く使われています。日本最古の印鑑とされる漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)の金印や日本の紙幣にも使われており、中国から伝わった書体です。 篆書体で作られた印鑑は、印鑑の枠に文字が多く接触しており、衝撃が加わったり落としたりしたときでも、印鑑の枠が欠けにくい特徴があります。 吉相体(きっそうたい) 吉相体は「印相体」とも呼ばれています。篆書体よりさらに可読性が低く、独特な書体です。社印に使われることは多いものの、文字の特徴から実印登録をしようとすると許可されない場合もあります。 風水や易学でも用いられており、文字が八方に伸びていることから縁起を担いで選ばれるケースも多いです。篆書体同様、印鑑の枠に文字が接しています。 古印体(こいんたい) 古印体は、3つの中で最も可読性が高い書体です。アルファベットの社名でもなじみやすく、優しい印象を与えます。実印や銀行印の書体として使えるほか、認印としても使えることで、汎用性が高い書体です。押印したときに、陰影がきれいに出やすい点が大きなメリットです。 どの書体であっても、名前の最後に「之印」もしくは「印」と入れるのが一般的です。これはおくり字と呼ばれるもので、文字のバランスを取るために入れます。 上記の書体以外にも、近年ではデザイン性が高い書体も増えています。 ポイント 3.素材 社印は長く使うものであるため、素材も重視したいところです。主に以下の3つが使われていることが多いです。 チタン チタンは金属のひとつであり、耐久性が高く、傷がつきにくい特徴があります。ほかの金属類に比べ、朱肉がきれいに付く点が大きなメリットです。 水洗いができ、手入れも簡単なことから、長く使う社印の素材に適しています。ブラストチタン・ゴールドチタン・ブラックチタン・ジュエリーチタンなど、さまざまな種類があります。 黒水牛(くろすいぎゅう) 黒水牛は耐久性が高く、見た目も高級感があるため、社印の素材としてよく使われています。 ただし、直射日光や乾燥に弱い点がデメリットです。黒水牛を選ぶのであれば、保管する場所や方法に十分注意が必要です。 柘植(つげ) 柘植は、アカネ(海外産)と本柘植(国内・薩摩産)との2種類があり、チタンよりも価格を抑えられます。木製のため、縁欠けや摩耗などの経年劣化はあるものの、朱肉がきれいに浸透しやすく、味が出て縁起が良いといわれることも多い素材です。 合わせて読みたい 印材の種類 まとめ 社印は実印とは異なるものの、書類に押印する機会がとても多い印鑑です。これから社印を作ろうと検討している方は、今回紹介した内容を参考に、会社に合った社印を選んでみてください。

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会社設立で必要になる印鑑|種類や選び方・購入方法は?

会社設立で必要になる印鑑|種類や選び方・購入方法は?

公開日:2023.5.15 最終更新日:2024.11.1 会社を設立するときには、印鑑が必要です。しかし、会社で使用する印鑑には会社実印や銀行印など複数あり、どの印鑑を用意すれば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。 今回は会社設立の際に必要になる印鑑の種類や選び方、購入方法について紹介します。 会社設立で必要になる印鑑の種類 会社で使われる印鑑にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは会社設立の際に必要な印鑑の種類を紹介します。 会社実印(代表者印) 会社実印は、会社の印鑑証明用の印鑑です。契約や不動産取引、株式取引など会社にとって重要な場面で使用されることが多く、普段はあまり使用されません。 起業する際には、印鑑届書を法務局に提出し、登録するのが一般的です。以前は必須でしたが、最近では法改正により任意になりました。 すでに印鑑登録をしている企業の場合は、慣習からか、社名変更時に印鑑を登記することも多くあります。印鑑証明は契約や申し込みなどのときに求められることもあるため、持っておくと運営がスムーズにいくこともあります。 印影は、1辺の長さが1cm以上、3cm以内と決められているため、規定に則ったサイズのものを作成する必要があります。 銀行印 銀行印は銀行口座を開設するときに必要な印鑑です。会社実印と銀行印を併用することもできますが、紛失や悪用のリスクを考えれば、専用の印鑑を作った方が良いでしょう。 銀行印はお金の出し入れに必要な印鑑なので、紛失や悪用のリスクがないように選びましょう。 角印 角印は、請求書や発注書などに捺印する四角形の印鑑で「社印」とも呼ばれます。会社を登記する際に作成する方が多くいます。 最近では、請求書がデータ化されていることもあり、角印そのものを作成せずに、印影のデータだけを作成して、印鑑を電子化している方もいます。 請求書には角印を押さなければならないという決まりはありません。実際に、角印の代わりに会社実印を押す方もいます。 しかし、請求書は基本的に毎月各取引先に対して発行するもので、使用頻度が高いため、他人の目によく触れる印鑑に会社実印を使うべきではないという考えもあります。 ゴム印(住所判) ゴム印(住所判)は事務作業の効率化のために使用される印鑑で、会社名、代表者名、住所、電話番号などが記載されているものです。 すべての項目がひとつになっているパターンもありますが、それぞれの項目に分けて作成し、使用場面に応じて組み合わせを変えて使用するパターンもあります。 ゴム印(住所判)は「小切手判」ともいわれ、小切手に押すために必須でした。最近では、飲食店などで、領収書に押すために使われることが多いです。 ゴム印(住所判)は会社設立に必須ではありませんが、必要な項目を自身で書く手間を考えると、何枚も書類を作成する場合には効率的といえます。 【会社設立用】印鑑の選び方 会社設立で使う印鑑はどのように選べば良いのでしょうか。サイズや書体、素材など選ぶ要素はたくさんあります。ここでは、会社設立で使う印鑑の選び方を紹介します。 サイズ 会社実印は、直径18mmや21mmの丸印が多い傾向にあります。銀行印はそれよりも一回り小さく作ることが多いです。 それぞれの印鑑の大きさとしては、角印が一番大きく、次に会社実印、その次に銀行印の順で作成するのが一般的です。 見分けがつきやすいようにバランスが良い大きさで作成しましょう。 書体 印鑑の書体には、篆書体(てんしょたい)、吉相体(きっそうたい)、古印体(こいんたい)などがあります。よく使われるのは、篆書体(てんしょたい)と吉相体(きっそうたい)です。 篆書体は、日本銀行券(日本のお札)にも使われている書体で、判読しにくく、偽装もされにくいといわれています。 吉相体は、枠と文字が接している部分が多い書体なので、印影が欠けにくいです。可読性も低く、会社実印にも銀行印にも向いています。 古印体は読みやすい書体なので、日常的に使用する印鑑に使われることが多々あります。重要な書類に押すことが多い会社実印や銀行印などにはあまり使われません。 他社と重複したり、複製されたりするのを防ぐためにも、会社実印や銀行印には基本的に可読性の低い書体が用いられます。可読性が高い書体を使用すると、悪用されるおそれもあるので、注意しましょう。 会社実印の印影は一般的に二重の円になっていて、外丸に会社名、内丸に役職名が入ります。より複雑な印影にするためには、外丸を篆書体にして内丸を古印体にするなど、外丸と内丸で書体を変えるのもおすすめです。 素材 印鑑の素材もさまざまなものがあります。色や素材は好みで選んでも問題ありませんが、なるべく耐久性の高いものがおすすめです。一般的には、柘(つげ)や黒水牛、チタンなどが選ばれています。 柘(つげ) 柘は耐久性は低めですが、価格がリーズナブルなので人気です。印鑑にこだわりがない人は柘を選ぶ人も多いので、とにかく開業資金をできるだけ抑えたいという人は柘を選ぶと良いでしょう。 黒水牛 黒水牛は柘よりも耐久性が高く、高級素材ではありますが比較的安価です。ショップによっては、純天然黒水牛を扱っており、この世に二つとない特別な印鑑を作ることも可能です。 チタン チタンは、比較的新しい素材です。値段は高いものの、メンテナンスなしで長期間使用できます。使用回数による摩耗もなく、金属で重厚感もあるので、しっかりとした印鑑が作りたい人はチタンを選ぶと良いでしょう。 象牙 象牙も印鑑の素材として人気がありますが、生物保護の背景から使用を避ける動きもあり、希少価値がかなり高まっています。近年では、象牙に代わる素材として、マンモスの化石を扱っている会社も増加しています。 彩樺(さいか) 彩樺(さいか)は「アグニ」とも呼ばれ、柘と同じくリーズナブルな素材です。軽くて扱いやすいのが特徴です。また、素材に個性を出したい人は彩樺を選ぶケースがあります。木目が美しい素材なので、見た目重視の人にもおすすめです。 オランダ水牛 オランダ水牛も昔からの印材として有名で人気があります。茶色い柄が多いものと無地に近い白色の2つのランクが存在しており、茶色が少ないほど高級な素材です。模様がひとつひとつ違うので、好みの模様のものを選ぶと良いでしょう。 合わせて読みたい 印材の種類 会社設立に必要な印鑑を購入するなら 会社設立のときに必要な印鑑はどのように手に入れれば良いのでしょうか。購入する方法としては、インターネット通販と店頭での注文が考えられます。どちらもオーダーメイドになるため、印鑑ができるまでに時間を要するので注意しましょう。 インターネットでの購入は便利ですが、会社に関連する印鑑は長く使うものなので、実際に目で見たり、サンプルを触ったりして確かめた方がより安心です。予算や書体などの相談もできるため、店頭での注文が良いでしょう。 一つひとつ違うものをオーダーすることもできますが、法人用の印鑑をセット売りしているところもあります。使用頻度にかかわらず使用するものなので、一式セットで購入しておくこともおすすめです。 まとめ 会社設立のときに作成する印鑑にはさまざまな種類があります。用途によって印鑑も違うため、会社実印、銀行印、角印、ゴム印などの印鑑を用意しておくと良いでしょう。 印鑑の素材や書体にこだわるのもおすすめです。書体はもちろん、素材にも個性を出すことができるので、好きなものを選びましょう。 会社設立に必要な印鑑は一式セットで購入するのがおすすめです。長く使うものなので自分の目で確かめて選びましょう。

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印材の種類

印材の種類

公開日:2022.5.23 最終更新日:2024.11.2 いざハンコを作ろうとしたら、店員さんに「印材は何にしますか?」と聞かれて戸惑うことがあります。そもそも印材って何?そのあたりから解説してみたいと思います。 印材とは 字面を見るとイメージが付くかと思いますが、「印章」を彫るための「素材」を「印材」と呼びます。古くは動物の骨や石などが使われていました。現在では耐久性が良いとされる「チタン」などの金属や、安くて強度があることで普及したプラスチックなど、いろいろあります。今回は、特に人気のある印材をセレクトして、特徴や印材の作り方などをご説明させていただきます。 本柘 伊豆諸島、鹿児島、東南アジア等に生育する柘植の木を加工して印鑑材料としたものです。年輪が非常に細かく彫刻に適しています。印鑑素材の中で最も安く、広く普及している素材です。 実印や銀行印、認印など広い用途で用いられており、印鑑を買う際に必ず候補に上がるほど有名な印鑑素材です。特に生産地が鹿児島県のものを「薩摩本柘」というブランド物の印鑑です。薩摩本柘は、実印や銀行印さらには法人用印鑑としても人気で、高級品と言われる割には、低めの価格で流通しており、安価で良質な印材として有名です。 黒水牛 東南アジア等で家畜として飼育されている水牛の角から作った真っ黒い印鑑です、一般的な印鑑として広く用いられています。黒さを引き立てる為の染め加工と、ひび割れ防止の為の加工がされている印鑑素材です。自然素材なので1つとして同じ模様の印鑑はありません。 また、黒水牛は耐久性にも優れていてとても丈夫です。特に、角の芯に近い部分は高級品として有名です。ただし、管理には少し注意が必要です。黒水牛の主成分はタンパク質です。そのため、乾燥や虫食いに注意しなければなりません。しっかりとケースにしまって保管するなど、ちゃんとお手入れをしていれば長い間つかうことができる素材です。 さらに、捺印性に優れているのも特徴。黒水牛の印鑑は朱肉のツキが良く、印影がきれいで押しやすい印鑑です。 象牙 アフリカ象の牙を加工して作られた印鑑です。象牙は古くより、装飾品、三味線のバチ、琴のツメ、パイプ、玉突きの玉などに使用されていますが、印鑑の材料としても細かな彫刻に適し、印肉の捺印性が良く、対摩耗性にも優れた印鑑の高級品です。 象牙は、真っ白よりも少し黄色みがかった落ち着きのある色合いで、 控えめな牙の模様がとても味わい深く、使えば使うほど艶が出てきて深みが増します。 牙の部位の中でも、印鑑に使われる部分は耐久性が高く、耐摩耗性にも優れているため、象牙印鑑は印面の欠けや磨り減りが起こりにくいという利点があります。そのため、象牙印鑑は、丁寧に扱えば一生ものとして使える丈夫な印鑑です。象牙が実印などに向いているのは、この優れた耐久性も理由の1つです。 高級素材として有名な象牙印鑑ですが、実は象牙の部位によってランクが分かれています。一般的な象牙印鑑のランクは、中心部分から順に「中心層」、「中皮層」、「外皮層」の3つに分かれます。この中でも最高級品が「中心層」の象牙印鑑。次に、「中皮層」、「外皮層」と続きます。 なぜ、象牙印鑑がこのようにランクが分かれているかというと、部位によって耐久性と希少性が違うためです。基本的に象牙は、中心部に近いものほど、高い繊維密度で目が細かく、密度が高いため丈夫です。さらに、「中心層」の印材は、1本の象牙から1〜2本しか取れず、希少価値があるので、高いランクになっています。 牛角(オランダ水牛) オランダ水牛は、飴色・クリーム色で透明感のあるボディが特徴。なめらかで落ち着いた色合いがとてもおしゃれで、独特の高級感を放っています。実用面でも他の角・牙素材の印鑑と同じような性質を持ちます。 まず、オランダ水牛は耐久性が高いのがポイント。しっかりとケースに入れて保管すれば、長いあいだ使用できる丈夫な印鑑です。また、朱肉のツキがよく、捺印性が高いのも特徴。手になじみやすく、持ちやすいので、きれいな印影がしっかりと押せます。ただし、主成分がタンパク質なので、管理には少し注意が必要です。 乾燥に弱いので、剥き出しのまま、直射日光に当たるところに放置するのはやめましょう。また、虫に狙われるので、タンスなどにしまう際は、防虫剤と一緒に保管するように心がけてください。 琥珀 琥珀は、印鑑素材としてはとても有名な印材。特に女性の方に人気で、実印や銀行印といった大切な印鑑用に購入される方が多くいらっしゃいます。その美しさは太陽の石や人魚の涙などとも呼ばれる程。その美しさの一番の要因は特徴的な黄褐色です。 高級素材として知られており、印鑑の中では本象牙と肩を並べる存在でもあります。一見、鉱物に見える「琥珀」ですが、実は植物から生成される宝石なのです。 樹木の樹脂が長い年月をかけて固化することで美しい琥珀へと変化します。そのため、大量生産できないので、希少価値が非常に高い素材なのです。樹脂が固まる段階で不純物が少なければ少ないほど、透き通った透明感が美しい琥珀ができ上がります。反対に葉や花、古代の昆虫などが固化の段階で混じり、不純物が多い状態になると特徴的な模様が浮かび上がり、色に深みが増します。 このような生成過程の特徴から、世界に同じものが1つとして存在しないことも魅力だと言えるでしょう。主な産地は北ヨーロッパのバルト海沿岸。そのため、ヨーロッパでは古くから宝飾品として人気が高い素材でした。 琥珀の印鑑はまるで宝飾品のような美しさを持っています。この美しさこそが最大の特徴であり魅力なのです。琥珀はパワーストーンとしても人気が高い素材です。ストーンと呼ばれていますが、正確には木の樹脂が長い年月を経て石化したものですから、鉱物ではありません。ですが、美しさ、強度共に宝石と比較しても遜色がないため印鑑の素材としても使用されています。 近年では、化学樹脂と天然琥珀を合成して出来た琥珀印材もあります。 チタン 数少ない金属素材の印鑑であるチタン。人気の秘密は、そのクールでスタイリッシュな見た目と、チタンならではの耐久性や機能性にあります。 実印や銀行印は一生使い続ける大事な印鑑です。破損したりすり減ったりして使えなくなってしまった場合、再度購入し面倒な再登録手続きも済ませなければいけなくなるので、素材選びから慎重にならなければいけません。 その点を踏まえて、チタンは傷がつきにくく、トップクラスの耐久性を誇る印鑑素材で実印や銀行印などの用途にも最適な印鑑です。法人や経営者の中でも実印として用いる方が多くいらっしゃいます。 印鑑の中では珍しい金属素材の「チタン」。他の印材に比べて、傷や破損のリスクが圧倒的に少ないのが特徴です。 最も多く販売されているポピュラーな「ブラストチタン」であれば、特殊な表面加工をしてありますので汚れがつきにくく綺麗なまま使い続けることができます。まさに、一生ものの実印や銀行印にふさわしい素材であるといえます。 朱肉の付きが良い印材に「象牙」がありますが、チタンは象牙に匹敵するほどの捺印性を持っています。これは、チタンは元々超微粒子で密度が高く、適度な量の朱肉を吸着するという性質があるためです。また、加工が難しい素材で精密機械を使って彫刻するため、細かく美しい線に仕上がり、綺麗な印影が残せます。 合わせて読みたい チタンの印鑑はなぜおすすめ?デメリットについても解説! 印材の価格 好みの印材が見つかりましたでしょうか?最後に、印材の価格についてご説明させていただきます。 同じ印材でも価格が大きく違うものがあります。印鑑材料メーカー、印材問屋さんの方で分けられているもので 「クラス」毎に異なった価格で供給されています。例外はありますが、これらは元になった個体品種の違いではありません。印鑑の形に加工した後、目視にて均質性や、色、希少性などにより分けられています。このため1本の材料から切り出し作られた印鑑にも「高価格なもの」から「安く供給されるもの」が混ざります。また、目視(官能検査)で分けられるため全ての人の嗜好に合うものでもありません。印材によっては模様の出かた、色合いが大きく異なりますので、気になる方は店頭で現物を確認してお選びになったほうが良いかと思います。 大切なシーンで使うハンコです。しっかり吟味して選んでくださいね!

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