公開日:2024.10.08 最終更新日:2024.10.8
色鉛筆画は、あなたの想像力を無限に広げる、自由な表現の場です。風景画、人物画、動物画、抽象画…どんなものを描きたいか、あなた次第です。
この記事では、色鉛筆画の基本的な描き方から、人気の技法、そしてあなただけのオリジナル作品を作るためのヒントまでをたっぷりご紹介します。
初心者の方でも、自分だけのオリジナル作品を創り出すことができるでしょう。色鉛筆画を通して、新しい自分に出会ってみませんか?
色鉛筆画とは?塗り絵との違いについて
色鉛筆画とは「色鉛筆を使って描かれた絵」のことです。
小さい頃から使ってきた「色鉛筆」という身近な画材で、リアルな絵を描くことができます。テレビで取り上げられたり、少ない道具でチャレンジできることから、近年人気が高まっています。
色鉛筆画と塗り絵の違いは、色鉛筆の使い方です。
塗り絵での色鉛筆は色を塗るために使いますが、
色鉛筆画は色を塗るためではなく、絵を描くために使います。
また、色鉛筆画はリアルに見せるため、色鉛筆の色そのままを使うのではなく、複数の色を紙の上で重ねることが一般的です。
色鉛筆画に必要な道具
基本的に、色鉛筆と紙があれば描けますが、消しゴム、下書き用の鉛筆と鉛筆削りも用意しましょう。
・色鉛筆
初心者は、100色や150色を用意するのではなく、24色や36色から始めてみましょう。足りないと思ったら、単色で足していくのがベストです。
色鉛筆の種類には、水性と油性があります。
水性色鉛筆は、水で溶かすことにより水彩画のようなタッチを表現することができます。水を使わずに描くこともできますので、使い分けることで幅広い表現が期待できます。
油性色鉛筆は、幼稚園や小学校で使う馴染みのある色鉛筆です。なめらかでしっとりとした描き心地で、少しツヤがあることも特徴の一つです。初心者は扱いやすい油性色鉛筆を使うとよいでしょう。
・紙
厚手の紙がおすすめです。ざっくりとした雰囲気で仕上げたい場合は目の粗い画用紙を使用し、写実的で細かい絵を描きたいのであればツルツルとしたケント紙がおすすめです。
ケント紙は非常に滑らかな表面をもつ、上品な厚手の白色用紙で、 ほんの少し青みを帯びた白さが特徴です。
・消しゴム、鉛筆削り
消しゴムや鉛筆削りは手持ちのものを使用して問題ありません。
また消しゴムと一緒にマスキングテープもあると便利です。濃くなりすぎた部分に貼って、剥がすと、色を薄くすることができます。
最初は道具選びに時間やお金をかけすぎず、まずは気軽にチャレンジしてみましょう。
色鉛筆画の描き方とポイント
色鉛筆画を描く手順は、
- 下絵を鉛筆で描く
- 薄い色から塗っていき、ベースができたら陰影をつけ完成
というように文字にすると非常にシンプルになりますが、シンプルだからこそ自由で楽しくそして難しいという側面もあります。
りんごやみかんなど、丸いものは描きやすいと言われています。
また、白い動物も、紙の白い部分を利用して描く部分を省略できるので、おすすめです。
色鉛筆画の塗り方は「線」と「面」に分けられます。
線が集合すると面になりますが、面は塗る範囲が広くなり、線以上に色鉛筆の使い方で表現が変わっていきます。
色鉛筆の持ち方を変えるのもポイントです。文字を書くときは正しい持ち方がありますが、色を塗るときは表現によって持ち方を変えてみましょう。
具体的な描き方について説明していきます。
色鉛筆画 線について
色鉛筆で描く線は、筆圧が弱ければ薄く、強ければ濃く表現できます。色鉛筆画において筆圧のコントロールは重要です。
また、色鉛筆の芯の硬さや削り方も影響します。芯は柔らかく、芯先は太いほど、濃くなります。
線を長めにするか、短めにして重ねるかで、随分と見え方が変わります。タッチの違いによって、色鉛筆画に個性がでるので重要なポイントです。
色鉛筆画 面について
鉛筆を紙に当てる角度、塗り重ねる回数によって、多彩な表現のバリエーションが生まれます。
色鉛筆で描く面には「平塗り」や「グラデーション」という技法が使われます。
「平塗り」はムラなく均一に塗る技法です。色鉛筆を紙に対して斜めに倒して描きます。まず弱い力で塗っていき、色を濃くしたい場合は塗り重ねる回数を増やします。
薄く塗った後に少し方向を変えて重ねるなど、塗り方を調整をしながら手を加えていきます。
「グラデーション」は、同じ色または複数の色を塗り重ねて変化をつける塗り方です。グラデーションにも種類がありますが、チャレンジしやすいのは「明度」のグラデーションです。「明度」とは色の明るさの度合いを言います。明度が最も高い色は「白」で、最も低いのが「黒」となります。白から始まりどんどん色がついていくというイメージを持つと取り組みやすいでしょう。
色鉛筆画 おすすめのテキスト3選
色鉛筆画のテキストを購入する場合は、描きたいイメージと近い表紙を選んでみましょう。
今から紹介する3冊は、描き方の基本から、応用テクニックまで幅広く学べる良本です。
1. 3色から始める 描こうリアル色鉛筆
赤、青、黄の三色を基本にプラス1〜2色の少ない色数で、リアルな作品を描く技法を紹介しています。初心者にもわかりやすく構成されています。
「発見があり飽きない」と評判です。
QRコードで読み取り、動画でポイントがわかるようになっています。
2. はじめてさんの水彩色鉛筆 超初心者編
色鉛筆と水彩画風の両方のタッチで描くことができるのが水彩色鉛筆の特徴です。水彩色鉛筆を水で溶かす際は「水筆」の使用がおすすめです。水彩画にも興味がある方はこちらのテキストを使ってみましょう。
初心者でもできそうと思わせてくれる優しい絵柄が人気で、表紙のようなイラスト風の絵から水彩画風のタッチまで学べます。
超初心者向けですが、内容は盛りだくさんで、失敗しがちなポイントまでわかりやすく説明してくれる一冊です。
3. 写真みたいな絵が描ける色鉛筆画
「徐々に難しいモチーフにステップアップできる」との口コミもありました。
失敗した時の修正方法
色鉛筆画を失敗した時はどうすればいいのだろうと不安になる方もいると思います。ここでは基本的な修正方法を紹介いたします。
・消しゴム
色が薄い時は普通の白消しゴムで綺麗に消すことができます。
濃い色をつけた面には「色鉛筆用の消しゴム」を使って消しましょう。
ただし、紙に染み込んだ油分までオフするのは、難しいことは覚えておきましょう。ゴシゴシこすり続けると、色が伸びて、余計なところを汚してしまう可能性もあります。消しゴムは汚れがない綺麗な状態で使用し、消しかすはできるだけ、手ではなくブラシなどで払います。手で払うと汚れが伸びてしまう可能性がありますので注意が必要です。
・マスキングテープ
マスキングテープの粘着力を使って、顔料を剥がしとる方法があります。マスキングテープを消したい箇所に貼って、剥がすを繰り返すだけです。紙に負担もかからない方法ですが、一気に色を消すことができず時間はかかります。また色を明るくする場合などの調整にも便利です。
・ワセリン 消毒用アルコール
溶剤で溶かして拭き取る方法です。綿棒などを使用し消毒用アルコールなどを使用すると色鉛筆が溶けるので、その部分を拭き取ります。一番下の色も薄くできますし、消したい範囲だけをピンポイントに処理できますが、紙を痛める可能性もありますので一度にたくさんの量を使うのは控えましょう。
【まとめ】色鉛筆画を気軽に始めよう
色鉛筆画は色鉛筆と紙があれば始められますが、学べば奥深いものです。
テキストを購入したり、オンラインレッスンや、YouTubeなどを利用して、ステップアップを目指してみましょう。どのような色鉛筆画を描きたいか思い描くことも大切です。
スキマ時間に楽しめますし、手紙やポストカードに描いた作品を見せて楽しむこともできます。「次は何を描こう」と楽しみな日々になるかもしれません。