どんな看板を作りたい!?看板の種類と看板製作のポイント

街を歩けば、至る所で目にする看板。店舗の前に立つ看板、ビルの壁面を彩る大型広告、道路沿いに並ぶ案内板など、その形態は実に多様です。しかし、単に「看板を作る」と言っても、その目的や設置場所、予算によって最適な選択は大きく異なります。

あなたのビジネスや目的に合った看板とは、一体どのようなものでしょうか?効果的な看板は、単なる情報伝達の手段を超えて、ブランドイメージを形作り、潜在顧客の目を引き、時には街の景観さえも変える力を持っています。

本コラムでは、看板の種類を幅広く紹介するとともに、目的に合った看板を選び、製作する際のポイントを詳しく解説していきます。「こんな看板が欲しい!」というイメージを、現実の効果的な広告媒体として具現化するためのヒントが、ここにあります。

看板とは

お店や劇場の建物の正面などに宣伝のために屋号、広告や宣伝などを書いて人目につく所に掲げておく板状の広告物をさします。

私たちは、無意識にお店に入る時、看板を確認しています。

少し意識してみると、大小さまざまな形態の看板を目にしていることがわかります。

看板製作のメリット

どのような看板でも製作には費用がかかり、デザインを考えたり、設置するのに工事が必要な場合は、時間もかかります。

新聞の広告やテレビCMは高額な宣伝費用がかかり、放映期間も定められています。

一方看板は、製作すれば定期的なメンテナンスは必要なものの、長期間広告効果を発揮してくれるというメリットがあります。

また、看板を無意識に目にすることで印象を残し、持続的に人々の記憶に残りやすいというメリットもあります。

看板は、歩いてる時以外にも、車中など乗り物に乗っていても自然に目にしています。デザインや費用を抑える工夫をし、効果的な看板を製作をすることで、認知度向上や集客につながります。

看板の種類

看板を製作するにあたって「どのような形の看板がいいのか」を最初に検討する必要があります。

さまざまな看板がありますが、立地や場所により適している看板を製作しましょう。また、看板の設置は各種法律による規制の範囲内で設置しなければなりません。

手続きが必要かは、自治体の窓口に確認しましょう。

以下に代表的な看板を紹介します。

壁面看板

壁面看板は、建物の壁面に設置する看板です。

店舗の存在や販売内容を明確に伝えることができ、店舗の顔として重要な役割を果たします

私たちが目にする看板で最もポピュラーなもので、街を歩くとたくさんの壁面看板を目にします。

「店舗が存在すること」や「何を販売しているのか」をわかりやすく伝えることができる反面、風景の一部と化してしまうため、よほど興味を引きつけなければ記憶に残りにくくなってしまうという一面もあります。

突き出し看板

突き出し看板は、建物から外に突き出すように設置されている看板です。

建物の壁面に対して垂直に取り付けます。袖看板(そでかんばん)とも呼ばれ、2階以上に店舗がある場合も設置しておけば道路を行き交う多くの人に効果的に宣伝することが可能です。限られたスペースで設置できる反面、取り付け可能なサイズが限られてしまうということもあります。

自立看板

自立して地面から建っている看板が「自立看板」です。

建物から離れた場所から店の存在をアピールして誘導したい時にも、有効です。インパクトの高い看板で、他の看板より広告効果が高い場合もありますが、その分の費用が、かかる場合もあります。

スタンド看板

スタンド看板は自立看板の中に組み込まれることもありますが、工事が不要で、出し入れ自由、看板の場所を移動できることが強みです。

比較的安価で製作できますが、壊れやすく、風などで倒れやすい点に注意が必要です。 

他にも「ウィンドウサイン」と呼ばれる「窓」を活用した広告や「のぼり旗」も看板のような役割を果たします。

看板製作費用の内訳

看板の種類を決定しても、決められた費用の中から看板製作を検討しなくてはいけません。主に3つの費用があげられます。 

1. 看板製作費(材料費)

看板製作費用で大きな割合を占める材料費ですが、店舗の広がりに応じて看板面が大きい場合や材質の違いなど、サイズと材質によって金額が大きく変わります。

「アルミ複合板」は一般的に看板用下地に使用され、高い位置へ設置しても軽量のため工事がしやすく落下のリスクが少ないというメリットがあります。「ステンレス」はさびにくく腐食しにくい素材です。アルミ複合板より高価となります。

2. デザイン費用

看板製作の会社にもよりますが、デザイン料が製作費と別の内訳になっている場合もあります。デザイン費用は2万円から6万円ほどと幅が広いので、依頼する製作会社がデザインにどれだけ力を入れているのか否か知ることも大切です。

一方でアイデアやデザイン原稿などが決まっており、イメージが決定している場合には、費用が抑えられる場合もあります。データや素材画像がある場合は事前に伝えておきましょう。

3. 看板施工費(取付け費)

工場から店舗までの運搬や、職人による設置作業費を含みます。

建物の状況によって必要な工事は変わり、看板の取り付けの難易度も現場によって異なります。看板は製作後のメンテナンスも必要です。「メンテナンスのしやすさ」を考えて看板を取り付けることがポイントです。

看板製作の費用の目安

基本的には、看板が大きく、設置場所が困難なほど費用がかかります。

壁面看板 製作費用

サイズや素材によって、幅広い金額となります。20万円以内で製作できる看板もありますが、大きな看板や電飾つきである場合は費用は上がり、100万円以上になる場合もあります。

突き出し看板 製作費用

製作費用は一般的に10万円以下から始まり、施工費を合わせて20万円以内での設置が可能です。ただし、看板のサイズやデザインによっては金額も変わります。 

自立看板 製作費用

地面に穴を掘り基礎を作って建てられるため、施工費がかかります。設置する看板の製作費用の目安は2万円ほどから20万円以上と幅広い特徴があります。簡易なものでは安価ですが、看板のサイズや素材、施工内容によって大きく異なります。 

スタンド看板 製作費用

1万円から3万円程度が相場となっており、看板の中で安価で製作依頼できます。楽天市場などのECモールでも気軽に依頼できることもメリットの一つです。自作することでさらに費用が抑えられますが、風で飛ばされないようにするなどの安全面を考慮する必要があります。

看板製作で注意点

看板製作にあたって、「とにかく目立つ」ことを考えてしまうと意外にも大切なことを見落としてしまう可能性もあります。ここでは3つ注意点をあげます。

1. 情報を盛り込み過ぎていないか 看板が隠れてないか

看板で何を伝えたいかはっきりさせることが大切です。また、看板設置場所に「障害物がないか」確認するようにしましょう。看板が見えないことがないか、十分に注意しましょう。

2. 読みやすい看板になっているか

設置場所の雰囲気や印象を考えて「背景の色を考える」「文字の色を決定する」など周囲との調和も考えましょう。人目を引きたい気持ちが強く、周りの環境を無視して目立たせようとすると、見た人の印象が悪くなる可能性があります。また、背景の色が目立ち、肝心の文字がはっきりしないということがないようにしましょう。

3. 費用対効果を考えているか

看板の広告効果はすぐに出るものではなく、長期的に考える必要があります。良い看板にするには費用がかかってしまいますが、思うような効果が得られずガッカリしてしまうこともあるかもしれません。安価だから悪いということではありません。看板製作の費用を抑えるには、アイデアを重ねるばかりではなく「どのような看板で、何を伝えたいのか」を曖昧ではなく明確にすることが大切です。

看板デザインを自作するメリットとデメリット

デザインを考えるのが得意な人やDIYが好きな人は、自作で看板を製作する方法もあります。

例えば、ホームセンターなどでホワイトボードや黒板などの材料を購入し、店名やメニュー、イラストを添えると出来上がります。

看板を自作する方法はインターネット検索すると様々な方法が見つかります。参考にしてみましょう。ただしメリットだけではなく、デメリットも、もちろんあります。

メリット

看板製作を自作するメリットは、看板製作費用を抑えることができる点です。また、愛着がわいて看板製作からお店への気持ちも大きくなる点もあげられます。

デメリット

耐久性に問題が残ります。看板の多くが外に出したままの状態になるため、雨や湿気にさらされてしまいます。特に木材を使用した看板を自作した場合は、腐食の恐れもあります。長期間の使用は難しいことを念頭に入れておきましょう。

まとめ【看板を製作するには目的をはっきりさせることが大切】

看板の種類、看板製作にあたっての費用や注意点をまとめました。

たくさんの選択肢の中から、どのような看板にするか迷ってしまったら「どのような目的で看板を製作するか」にもう一度立ち返ってみましょう。

「誰に、何を伝えたいか」をシンプルに考えることが大切です。