認印は100均のものでも大丈夫?実印や銀行印との違いとは?
公開日:2023.11.24 最終更新日:2024.10.31 印鑑にはさまざまな種類があります。認印や実印、銀行印でどのような違いがあるのかわからないという方もいるのではないでしょうか。 また、100均の印鑑を使用している方もいるかもしれません。しかし、100均の印鑑を使用することには、さまざまなリスクがあるため、なるべく使用を避けるのが望ましいです。 今回は印鑑の違いや100均のものを使うリスクについて解説します。 認印と実印・銀行印の違いとは? 認印と実印、銀行印はそれぞれ役割が異なります。それぞれの役割について解説します。 【実印や銀行印】役所や金融機関に登録する印鑑 実印や銀行印は市区町村や銀行などで印鑑登録をする際に使用します。そのため、印鑑のなかでも非常に重要な役割を持ちます。 100均の印鑑を実印や銀行印として使用することは可能ですが、実印や銀行印が簡単に複製されてしまうと、さまざまなトラブルに発展する可能性があります。セキュリティ面でのリスクを考えて、基本的に実印や銀行印には100均の印鑑を使うことは推奨されません。 市区町村や銀行が規定している印鑑であれば、どのようなものを使ったとしても法律的な問題はありません。あくまでも自己責任にはなりますが、100均の印鑑も使用可能であることを理解しておきましょう。 合わせて読みたい 実印って何?印鑑登録する方法と印鑑証明書を取る方法 【認印】特定の機関に登録せず使用する印鑑 認印とは特定の機関に登録せずに使用する印鑑です。実印や銀行印以外は、すべて認印になると考えてください。具体的には「会社内での書類のチェック」「宅配物の受け取り」などに使用する印鑑は認印となります。 100均の印鑑を利用している方も少なくはありません。使用しても問題はないと考えている方も多いでしょう。しかし、実印や銀行印と同じく、認印にも100均の印鑑を使用するべきではない理由があります。100均の印鑑を認印として使用している方は、リスクについても理解しておく必要があります。 認印に100均の印鑑を避けるべき理由 先ほども述べたように、実印や銀行印と同じく、認印に100均の印鑑を使用するのにもリスクがあります。具体的にどのようなリスクがあるかを確認していきましょう。 容易に複製できるため悪用されやすい 100均の印鑑は印鑑同士の違いがありません。そのため、同じ苗字の人は同じ印影の印鑑を使用することになります。 別の誰かが自分と同じ印鑑を手に入れることも容易です。つまり、自分と偽った他人に印鑑を使用される可能性があるということです。 知らない間に不必要なサービスを契約されていたり、注文していないはずのものを受け取っていたりする場合もあります。もちろん、印鑑の悪用を防ぐために、各種サービスや宅配業者などは十分なセキュリティ体制を構築しています。 そのため、100均の印鑑を使用したからといって、即座にトラブルを招くとは限りません。しかし、上記のような可能性があることは理解しておきましょう。 耐久性が低い 認印には長く使い続けられることが求められます。頻繁に購入するのは手間がかかり、いざというときに使えないと非常に不便です。そのため、認印において耐久性の高さというのは非常に重要なポイントです。 100均の印鑑の耐久性は決して高くはありません。一般的にはラクト材という耐久性の低いものが使われていることが多いです。 そのため、頻繁に印鑑を交換しなければいけない可能性があります。会社用の認印は使用頻度も多いため、すぐに使えなくなってしまうかもしれません。手間や不便さを考えると、認印を使用するべきではないといえるでしょう。 自分の苗字がない 100均の印鑑の種類は限られています。「佐藤」や「田中」といった苗字であれば困ることはないでしょう。しかし、珍しい苗字の印鑑は存在しないことも多く、そもそも100均では手に入らない可能性があります。 最近では印鑑を取り扱っていない100円ショップも増えてきています。仮にあったとしても、使えなくなった際に、再度印鑑を購入するのに苦労するかもしれません。 珍しい苗字の人は、オーダーメイドの印鑑を使用するのが望ましいといえるでしょう。 印影が不鮮明なことがある 100均の印鑑は、印影が不鮮明なケースがあります。実印や銀行印は印影が不鮮明だと、登録している印鑑と同じか判別できないため、使用することができません。しかし、認印の場合でも、印影が不鮮明だと使えない可能性があります。 例えば、宅配便の受け取りに印鑑を使用する際に、印影が不鮮明だと本当に受け取りを承諾したのかわからない可能性があります。契約の場合も同様で、不鮮明な印影だと契約が結ばれていることの証明になりません。 会社で使用する場合も、印影が不鮮明だと品位を損なってしまう可能性があります。丁寧な仕事をしていないと思われてしまう場合もあります。 このように印影が不鮮明だと、さまざまなデメリットが生じることがあります。なるべくはっきりとした印影を残せる印鑑を使用しましょう。 認印と実印・銀行印は同じものを使える? オーダーメイドの印鑑を作るのには費用がかかるため、なるべく、さまざまなシチュエーションで使い回したいと考えている方もいるでしょう。 ここでは認印と実印、銀行印は同じものを使えるのか解説します。 認印と実印・銀行印は別々のものを使うべき 法律上は認印と実印、銀行印で同じ印鑑を使用したとしても問題はありません。しかし、セキュリティ上の観点から、なるべく別々のものを使用するのがおすすめです。 認印と実印、銀行印は使用頻度が大きく異なります。認印の使用頻度は多く、さまざまな書類に印影を残す可能性が高いです。そこから印影を読み取って、悪用される場合もあります。実印や銀行印の印影を読み取られてしまうと、トラブルに発展しかねません。 そのため、認印と実印、銀行印は別々のものを使用するのが望ましいです。費用面が気になるという方もいるかもしれませんが、トラブルが起こるリスクをできるだけ抑えるためには、同じものの使用を避けることをおすすめします。 一度作成すれば頻繁に作る必要はない 認印や実印、銀行印を作成する際には、ある程度のコストがかかります。しかし、オーダーメイドの印鑑は耐久性が高いため、頻繁に交換する必要がありません。そのため、一度作ってしまえば、再度作る必要はほとんどないといえるでしょう。 最初にコストはかかってしまいますが、継続的にコストが発生するわけではないため、長期的に見ると決して高くはないといえます。むしろ、100均の印鑑で代用した方が、コストがかかってしまうかもしれません。 一度印鑑を作ってしまえば、手間や継続的なコスト、セキュリティに関するリスクなどがなくなります。なるべく、オーダーメイドの印鑑を作るのがベストといえるでしょう。 合わせて読みたい あなただけの印鑑を!印鑑の製造方法 まとめ 認印をはじめ印鑑の用途を問わず、100均のものを使用するのは避けましょう。自分の知らないところで悪用されるといったトラブルを招いてしまう可能性もあります。 実印や銀行印と同じく、きちんとオーダーメイドのものを作成して、認印として使用しましょう。 合わせて読みたい はんこはどこで買える?お店の選び方や購入時のポイントを解説