印鑑証明とは?印鑑証明の取り方について解説します

みなさんは印鑑証明について詳しく知っていますか?

印鑑証明について知っておくと、いざという時に混乱することがありません。印鑑証明は様々な場面で必要になるため、事前に発行方法や使い道などについて知ることが大切です。

それでは、印鑑証明とは何かご説明しましょう。

印鑑証明とは

印鑑証明とは、いわゆる印鑑証明書のことです。

この印鑑証明書を発行してもらうことで、印鑑が市区町村の役場で登録された公的なものだと証明できるため、様々な場面で必要になります。とはいえ、日常生活ではそれほど頻繁に必要とされる書類ではないので、知らない人が多いのも無理はありません。

ただし、印鑑証明書は実質的に実印であることを証明するためのものでもあるため、実印が必要になった時のために用意しておくのも良いでしょう。

印鑑証明書は何に必要?

印鑑証明書が必要になるのは、以下の通りです。

  • 会社設立をする時
  • 賃貸物件の契約をする時
  • 土地や建物などの不動産を購入・売却する時
  • 自動車の購入・売却・譲渡・廃車手続きをする時
  • 自動車保険や生命保険に加入する時
  • 保険金を受け取る時
  • 遺産相続の手続きをする時
  • ローンの契約をする時

以上のような重要な契約や手続きを行う場合、役所に登録している実印でなければ効力が発揮されません。実印が用意できたとしても、それが契約者本人のものであることを証明しなければならないため、印鑑証明書が必ず必要になります。

実印や印鑑証明書が必要なのは、契約者ではない誰かが代理人を名乗って適当な認印を使い、勝手に契約する事態を防ぐためです。公正で安心できる取引や契約、手続きを行うためには、印鑑証明書が必要になるのです。

印鑑証明に有効期限はあるの?

気になるのは印鑑証明書を取得した時に有効期限があるのかどうかです。

しかし、印鑑証明書自体に有効期限は存在しません。一度取得すれば永久に効果が発揮されるので、余裕がある時に取得するだけでも全く無駄になりません。

ただし、登録している実印に変更がある場合や、一部の契約を行う際に有効期限が問われるケースがあります。

実印に変更がある場合、住所が変わるなどの理由で以前の実印が使えなくなるケースがあるでしょう。その場合は、新しい住所でもう一度実印の登録を行うことで効力が発揮されるようになります。

また、一部の契約というのは、不動産登記の申請や遺産分割協議書などに添付する印鑑証明書です。

これらの契約や手続きを行う時は、基本的に3ヶ月以内に発行されたものでないと認められません。

これは、添付する印鑑証明書の取得時期が法令で定められていたり、独自の提出先になっていたりするからです。古い印鑑証明書でもいいのではないかと思うかもしれませんが、提出先にとっては本当に契約者本人のものであるか不安に思います。

だからこそ、確実に契約者本人の実印であることを証明するために取得時期が決められているのです。

印鑑証明書を発行する時の手順

印鑑証明書を発行する方法は、役所や証明サービスコーナーなどの窓口で発行する方法と、コンビニのマルチコピー機で発行する方法の2種類があります。

役所や証明サービスコーナーなどの窓口で発行する方法は、以下の通りです。

  1. 窓口周辺にある印鑑登録証明書交付請求書に必要事項を記入する
  2. 窓口に提出する

以上の手順で印鑑証明書を発行することができます。

また、発行に必要なものは、以下の通りです。

  • 印鑑登録証、またはマイナンバーカード
  • 本人確認書類
  • 手数料

コンビニのマルチコピー機で発行する方法は、以下の通りです。

  1. マルチコピー機にマイナンバーカードをかざす
  2. 画面の案内に従って操作する

また、発行に必要なものは、以下の通りです。

  • マイナンバーカード
  • 手数料

マルチコピー機を使用する場合、申請書を記入する必要性がなくなりますし、本人確認書類も必要ありません。何よりコンビニ交付に対応していれば、毎日午前6時30分~午後11時の間に発行できるのがポイントです。

ただし、マイナンバーカードでなければ発行できないため、まだ発行していない人は事前に発行しておきましょう。

代理人でも印鑑証明書を発行することはできる?

結論から言えば、代理人でも印鑑証明書を発行することができます。

印鑑登録証を用意し、印鑑登録証明書交付請求書に本人の住所や氏名等を正しく記入している状態で役所の窓口で申請することで、印鑑証明書を発行してもらうことが可能です。

代理人が代わりに申請する場合は基本的に委任状が必要ですが、印鑑証明書の場合は委任状が必要ないのもポイントです。

なお、発行に必要なものは、以下の通りです。

  • 契約者本人の印鑑登録証
  • 代理人の本人確認書類
  • 手数料

なお、代理人が契約者本人の代わりに印鑑証明書を発行する場合、コンビニで発行することはできません。コンビニで発行する際に必要になるマイナンバーカードは契約者本人しか使えないため、代理人が発行することは不可能です。

引っ越ししたらどんな手続きが必要になるの?

印鑑証明書や登録された実印は住所が変わらない限り永久に効果を発揮し続けますが、引っ越しで新しい住所に変わる場合、印鑑登録証の抹消手続きと同時に新しい住所で登録をする必要性があります。

役所や役場によっては印鑑登録証の回収を行っているケースがあるため、窓口に行く際に以下の書類が必要です。

  • 住所異動届
  • 本人確認書類
  • 健康保険証
  • 届出をする人の印鑑
  • 印鑑登録証

なお、代理人が手続きする場合は委任状が必要です。

ただし、近年では印鑑証明がパソコン上でできるようになっているため、転居届が提出されれば自動的に印鑑登録の抹消や廃止を自動的に行ってくれる自治体が増えました。

さらに、同じ市区町村で引っ越しをする場合、市内転居届を提出すれば印鑑登録の住所が自動で変更されるようになっています。

自動変更に対応している自治体・市区町村であれば、旧住所で抹消手続きを行う必要性はないかもしれません。

抹消手続きを行った場合、新しい住所の役所や役場で印鑑登録の手続きを行います。

手続きに必要なものは、以下の通りです。

  • 身分証明書
  • 実印用の印鑑
  • マイナンバーカード

印鑑証明書はどうやって保管すればいい?

印鑑証明書を発行してもらった後に非常に重要なのは、印鑑証明書の保管場所です。

印鑑証明書は賃貸物件の契約をする時や保険金を受け取る時、遺産相続の手続きをする時、ローンの契約をする時など、様々な契約や手続きに必要になる重要な書類なので、厳重に悪寒しなければなりません。

万が一誰かの手に渡るようなことがあれば、ほぼ確実に悪用されてしまうでしょう。

そのようなことがないようにするためにも、厳重に管理して第三者の目に触れないように保管することが大切です。また、実印と印鑑証明書を一緒に保管するのは、万が一のことを考えるとおすすめできません。

必ず別々の場所に保管しましょう。

まとめ

印鑑証明書は様々な契約や手続きを行う際に必要になる重要な書類です。

契約者本人が契約することを証明する際に必要なので、3ヶ月以内に発行したものであれば様々な場面で役立つでしょう。普段使用することがない書類なので、3ヶ月の期限を過ぎてしまうこともあります。

そんな時は、第三者に悪用されないように、シュレッダーやハサミなどで裁断して処分しましょう。